F1アゼルバイジャンGP決勝の最終盤、表彰台争いを展開していたフェラーリのカルロス・サインツJr.とレッドブルのセルジオ・ペレスが交錯。激しいクラッシュにより2台がリタイアとなった。
このアクシデントについてレッドブルのクリスチャン・ホーナー代表は、サインツJr.に非があるとして、ペレスは表彰台獲得にふさわしい走りをしていたと嘆いた。
サインツJr.とペレスはレース残り2周というところで3位表彰台争いを展開していたが、ターン2を抜けたところで2台が絡み合うように接触し、ウォールに激突した。
過去10戦での獲得ポイントはわずか36点と苦戦してきたペレスとしては、得意のアゼルバイジャンGPで調子を取り戻したいところだった。決勝でも最終的に優勝したマクラーレンのオスカー・ピアストリと2位に入ったフェラーリのシャルル・ルクレールを終始追いかけるレースを展開していた。
クラッシュにより好レースが無に帰したペレスは怒り心頭。チーム無線でサインツJr.を罵った。そしてホーナー代表も、責任の所在について疑問の余地はないと考えている。
このクラッシュはレース後の審議対象となり、サインツJr.とペレス、そして両チームの代表者はFIAスチュワードからの召喚を受けた。そのため、今後何らかのペナルティが与えられる可能性がある。
「彼はもっと報われるはずだった。リプレイをみていたら、カルロスが滑ってコース上で横向きになるのが見えた。非常に残念だ。少なくとも彼は表彰台を獲得するに相応しかった」
ホーナー代表はSky Sportsに対してそう語った。
「次の週末に(サインツJr.に対して)何か科すことを考える必要がある。今日のチェコ(ペレス)のレースを破壊し、我々はコンストラクターズチャンピオンシップで重要なポイントを失った」
レッドブルはマックス・フェルスタッペンが6位と苦戦したこともあり、コンストラクターズチャンピオンシップの首位陥落。一気に20ポイント差をマクラーレンにつけられることとなった。
なお、アゼルバイジャンGPでのクラッシュについてサインツJr.は、「通常のレーシングラインを走った」としてペレスに非があると主張している。