レース終盤にアクシデントが起きるなど波乱の展開となったF1アゼルバイジャンGPで、ウイリアムズのフランコ・コラピントは8位入賞。F1デビュー間もないとは思えないほどのパフォーマンスを見せた。
コラピントは、成績不振で解雇されたローガン・サージェントに代わりF1シートを得たばかり。デビュー戦となった前戦イタリアGPで12位完走を果たすと、今回のアゼルバイジャンGPでは予選Q3に進出し、チームメイトのアレクサンダー・アルボンを上回る9番手となった。
そして決勝でもコラピントは終盤までポイント圏内を走行し、残り数周でセルジオ・ペレス(レッドブル)とカルロス・サインツJr.(フェラーリ)が接触リタイアとなった恩恵も受けてアルボンに次ぐ8位でフィニッシュした。これは前任のサージェントの過去1年半でのベストリザルト(10位)を上回る。
ウイリアムズ育成出身のコラピントは、F1直下のFIA F2で優勝経験こそあるもののタイトル争いには絡んでいなかったことから、当初は突然のF1昇格に疑問を呈する声もあった。今回の結果は自身を起用したジェームス・ボウルズ代表の信頼に報いる形になったのではないかと言われ、コラピントはこう語った。
「彼らは僕にシートを与えることで、自信と信頼を示してくれた。難しい賭けだったと思うし、多くの人にとって理解できないものだったと思う」
「でも、自分に力があること、そしてF1のシートに相応しいということを証明できていればと思う。ジェームスが与えてくれたチャンスが、それを証明することに繋がった」
「僕はとにかく、出来るだけ早く学習しようとしている。F1マシンでの走行経験はかなり少なく、まだ2レースとフリー走行1回、あと昨年のアブダビテストで少し乗ったくらいなんだ」
「でもこの少ない走行距離で、2戦目にしてポイントを獲得できたことはとてもポジティブだと思っている。まだまだこれからだけど、良いスタートが切れた」
アゼルバイジャンGPではアルボンも7位フィニッシュを果たした。ウイリアムズとしては今季初のダブル入賞を果たしたことで、今回だけで10ポイントを荒稼ぎ。コンストラクターズランキングでも、アルピーヌを抜いて8番手に浮上した。
「チームと素晴らしい仕事ができた」とコラピントは振り返る。
「ウイリアムズの順位を上げることができたし、この結果にはとても満足している」
「2台が入賞するというのはチームにとって素晴らしい結果だ。2台がトップ8に入って、コンストラクターズ選手権で8番手になったんだ。これは予想外だったし、ウイリアムズにとって素晴らしく、かつ相応しい結果だ」
「とにかく、今回共に結果を残せたことを本当に嬉しく思うし、僕たちは引き続き頑張っていく必要がある」