両国国技館 (C)週刊実話Web
大相撲秋場所(東京・両国国技館)もいよいよ終盤戦。果たして、賜杯を抱くのは誰か。優勝争いが佳境にさしかかっているが、もうひとつ気掛かりなことがある。
3日目の9月10日、5年ぶりに大関から陥落した関脇貴景勝(28)が休場したのだ。
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1場所で大関復帰が叶う10勝以上を目指して出場したが、この早過ぎる休場に周囲は驚いていた。
「それほど首の状態が悪かったということでしょう。初日、2日目と、本来の相撲が全く取れないまま連敗していましたから」(大相撲担当記者)
師匠の常盤山親方(元小結隆三杉)には、自ら「首の状態が良くないので、休場させてください」と申し出たという。
人一倍、自分に厳しい貴景勝だけに、心の中では歯ぎしりしていたに違いないが、気になるのはこれからだ。
首の完治は絶望的
貴景勝は5日目に「頚椎椎間板ヘルニアで3週間程度の安静加療を要す」という診断書を提出したが、首の痛みは慢性的。「現役を続ける限り完治は絶望的な状況」と部屋関係者は明かしている。
今場所は0勝3敗12休なので「15戦全敗」と同じ扱いとなり、来場所は間違いなく2018年名古屋場所以来の平幕、それも下位まで降下する。
しかし、優勝4回、綱取りにも挑んだことがある貴景勝が平幕下位の屈辱に耐えられるか。
貴景勝は以前から「気持ちがなくなった瞬間にスパッと辞める」と明言しているだけに、このまま引退する可能性も十分ある。
2日連続で本人と連絡を取り合ったという常盤山親方は、慎重に言葉を選んだ。
「(進退は)場所中には決めようかなと思う。適当なことは言えない。近いうちに結論は出ると思います」
協会関係者は引退待ったなしとの見方を示す。
「元大関北天佑の次女と結婚して以来、旧二十山部屋に住んでおり、いつでも独立できる状態だ。年寄株も6月30日付で早期退職した元小結大徹が持っていた『湊川』を入手したそうです。横綱照ノ富士が手に入れることができず、四苦八苦しているのに『さすがは速攻相撲』ともっぱらの評判です」
まだ28歳の貴景勝だが、“決断の秋”を迎えている。