富士スピードウェイで行なわれたWEC(世界耐久選手権)第7戦富士6時間レースのLMGT3クラスで、バレンティーノ・ロッシ擁する46号車team WRTのBMW M4 GT3が3位表彰台を獲得した。
この結果についてロッシは、「厳しいレースだったが、素晴らしい結果だった」と喜んだ。
今年のWEC富士には、前年比120%という非常に多くの観客が詰めかけた。コースのあちこちには、四輪レースの会場では見慣れない黄色い「46」のフラッグがはためいており、WEC富士初見参のロッシ目当てというファンの来場もこの入場者数増に大きく寄与したことだろう。
そのロッシは決勝レースでも魅せた。
予選ではハイパーポール入りを逃し12番手と中団からのスタートだったが、スタートで順位を上げると、マシンに乗り込んだロッシも素晴らしいオーバーテイクを披露。結果的に大きく順位を上げ、3位表彰台を手にした。チームそしてロッシにとって、イモラでの第2戦以来、今季2度目の表彰台獲得となった。
「レース前半は良かった。ペースも悪くなく、アハマド(アル・ハーティ)はポジションを上げるのに素晴らしい仕事をした」
ロッシはそう語った。
「僕もポルシェとうまく戦い、良いオーバーテイクもいくつかできた。でも、スティントの終わりにはデグラデーションに悩まされた。でも、全体的にはうまくいったと思う」
「2週間前のオースティンではDNFだったから、この結果を手にできたことは本当に嬉しいし、素晴らしいことだ。レースは難しかったんだけど、アハマドとマキシム(マルタン)も素晴らしい仕事をしてくれたり、チームもピットストップで完璧な戦略を採ってくれた」
「僕らにとっては2度目の表彰台だから、とても嬉しい」
ロッシはこれで、鈴鹿サーキット、ツインリンクもてぎ(現モビリティリゾートもてぎ)、そして今季の富士スピードウェイと、日本を代表する3つのサーキットで表彰台を獲得したということになる。
「僕らはLMGT3クラスで最速のマシンではなかった。だけど素晴らしい戦略を採ることができた。ドライバーとチームは素晴らしいパフォーマンスを見せ、週末の初めには想像もできなかったような、夢にも思わなかった表彰台を獲得することができたんだ」