完璧なボディターンとはこういうこと!トップ男子プロのスイングを解説

今回は、昨シーズン優勝した選手や優勝目前までいった今季も活躍が期待できそうな選手をピックアップ!

そんな選手たちから飛距離や方向性アップの技術を学んでいく。

両腕の三角形をキープする「デシャンボー型」で飛ばす!


【Point】ハーフウェイバックで両ヒジを曲げないから腕の三角形がキープできる(❹)

昨シーズンは国内メジャーで優勝して、賞金ランキング6位に入った平田憲聖選手は今シーズンの賞金王候補の一人としても注目されています。

スイングの特徴は腕や手首の動きをほとんど使っていないこと。アドレス(❶)からバックスイング(❷)、そしてダウンスイング(❺)からフォロー(❻)まで両腕の三角形がほとんど崩れていません。

完璧なボディターン型のスイングで、タイプとしてはブライソン・デシャンボー選手に近いです。腕を使いながらも三角形のイメージが強いおかげで安定したスイングになっています。


【Point】インパクトからフォローで頭はセンターにあり体だけを回している(❻)

また、ボディターン型でありながら左右の体重移動が少ないため、方向性も安定しています。スイング中は頭の位置がほとんど動かずに「筒の中」に入ったまま体を回転させているイメージです。ダウンスイングで右に倒れたり、体が突っ込んだりすることがありません。「筒の中」で打つ感覚はアマチュアのみなさんにもマネしてもらいたいポイントです。

アマチュアはダウンスイング以降に体がセンターからズレやすいので、トップで3秒止まってから打つ練習がオススメです。

平田憲聖

●ひらた・けんせい / 2000年生まれ、大阪府出身。170cm、70kg。23年はミズノオープンでプロ初優勝を果たし、日本プロゴルフ選手権で2勝目を挙げた。賞金ランキングは6位。ELECOM所属。

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意図的にシャットに上げてフェースを返さないドロー!


【Point】ハーフウェイバックでフェースが45度くらいクローズになっている(❹)

3年連続で賞金ランキングトップ25位以内に入った片岡尚之選手。安定した成績を残しているようにみえますが、昨年は開幕から5試合連続で予選落ちする苦しいスタートでした。そこから賞金ランキング19位に入るまで復活できた要因は、元々はフェードヒッターでしたが、ドローボールを打つ新スイングがうまくいったからだと思います。

片岡選手の場合、フェースを返して打つドローボールではありません。バックスイングではフェースを閉じたままシャットに上げて(❷)、トップではフェースが真上を向いています(❸)。そのトップからフェースを閉じたままダウンスイングに入っていて、無理にフェースを返していません。それでも、ドローボールが打てるのはヘッド軌道をインサイド・アウトにしているからです(❺)。


【Point】インサイド・アウト軌道はヘッドが低空軌道でレベルブローに近くなる(❻)

最近のドローヒッターは片岡選手のようにフェースローテーションが少なめの選手が多いです。アマチュアはバックスイングでフェースを開いて、ダウンスイングでフェースを閉じるので弾道が不安定になりやすい。片岡選手のようなシャットフェースを意識すると安定したドローボールが打てます。

片岡尚之

●かたおか・なおゆき / 1997年生まれ、北海道出身。171cm、67kg。21年のジャパンプレーヤーズ選手権で初優勝を飾る。23年はセガサミーカップで2位タイ、フジサンケイクラシックで2位に入った。CS technologies所属。