レッドブル、マネジメント体制再編。フェルスタッペンの相棒ランビアーゼも内部昇格へ

 レッドブルF1はマックス・フェルスタッペンのレースエンジニアを務めているジャンピエロ・ランビアーゼをチーム内で昇格させる予定であることが分かった。

 レッドブルが組織内部の再編に着手しているのは、これまで長年チームを支えてきたスポーティングディレクターのジョナサン・ウィートリーが、ザウバー/アウディへチーム代表として移籍することになった件を受けてのことだ。

 ウィートリーがチームを去った後、レッドブルは上級管理職の体制の再編に着手したが、彼らはウィートリーの後任として誰かを任命するのではなくチームが現在のF1の要求に上手く対処できるようにウィートリーの負っていた職務を複数の人間に分割することを選んだ。

 そしてレッドブルから正式な発表はないものの、彼らはシンガポールGPを前にした18日(水)にファクトリーでブリーフィングを行ない、それらの組織内部の再編について知らせたようだ。

 重要な変更だと考えられるのは、長年フェルスタッペンのレースエンジニアを務め、まさに女房役となっているランビアーゼが、新たな役職であるヘッド・オブ・レーシングへと昇格することだろう。

 ランビアーゼ自身は今後もフェルスタッペンのレースエンジニアを務め続けるようだが、彼は新たにレッドブルのレース活動全般をマネジメントし、スタッフ達を束ねることとなる。

 またウィートリーが負っていた役割のひとつであるFIAとの折衝方面については、新設されたスポーティングレギュレーション部門のトップに就いた元シニア・ストラテジーエンジニアのステファン・ノウルズが務める。

 それ以外の変更としては、車両エンジニアリングのシニア・エンジニアだったリチャード・ウォルバーソンが、新たにレーシングオペレーション部門のトップという新しい役職に就くこととなる。

 そしてトラックサイド以外では貨物オペレーション責任者のジェラード・オライリーが、チームのロジスティクスを完全にコントロールするようになり、予算上限のある今のF1に不可欠な効率化を推進することになった。

 クリスチャン・ホーナー代表は、チームが将来に向けより良いポジションを築いていくためにも、この機会を活用したいと語った。

「オラクル・レッドブル・レーシングは今、発展と変化の時期の真っ只中にあるが、今後の課題を考えレースチームの構造を変化させることを決定した」

「今回の人事によって多くの分野で能力が向上し、最終的にチームがより競争力を高められると確信している」

「私としては、特にチーム内部からの登用はやりがいのあることだ。オラクル・レッドブル・レーシングには並外れた才能ある人材が数多くいて、これまで空いていなかったポジションで活躍する機会を彼らに与えることができるのを嬉しく思っている。これはチーム全体が前進することになる」