MotoGPの新しいコンセッション(優遇措置)をフル活用しているヤマハ。苦戦は続いているが、ライダーのファビオ・クアルタラロとアレックス・リンスはミサノでの開発の成果にポジティブな印象を持っている。
リンスはmotorsport.comに、今年すでにヤマハが7つの異なる構成のエンジンをテストしていると明かしており、ヤマハは従来の直列4気筒エンジンをV4エンジンへとコンセプトを変更することも検討しているようだ。
そんな中、サンマリノGPの翌月曜日にMotoGPはミサノ・サーキットで今シーズン最後の公式テストを行なった。ヤマハの両ライダーは、この日の走行にポジティブな結論を出した。
今週末のエミリア・ロマーニャGPを前に、クアルタラロは「テストと1戦目(サンマリノGP)を終えて、ミサノに戻ってきた」と語った。
「テストではシャシーを確認し、新しいセッティングをいくつか試した。この日のタイムは5番手と非常に良かった。でも、テストとグランプリは同じではないことは分かっている」
「このレース週末が終われば、自分たちの立ち位置がどこなのか、もっとよく分かるだろう」
リンスも「ミサノでは良いテストができた」と振り返った。
「2025年のプロトタイプエンジンに、ポジティブな違いがあることに気づいた。そして僕たちは、今週末に向けた作業も行なった」
「MotoGPカレンダーの最後の数ヵ月は、短期間に多くのレースが行なわれるため、いつもとても忙しい。しかし、2025年シーズンを見据えて、様々なサーキットで現在のパッケージをテストする良い機会でもある」
ヤマハのスポーティングディレクターであるマッシモ・メレガリも、テストが非常にうまくいったことを強調した。
「非常にポジティブなテストと数日間の休養の後、我々はミサノに戻り、仕事に取りかかる準備ができている」
「これはアジアでのレースに向かう前の最後のグランプリだ。前回のレースウイークは様々な結果が出たが、今回のテストで得た結論のいくつかが、今度のグランプリでどう活きるかに興味がある」
「公式テストとレース・ウィークエンドの間にはプライベート・テストも多く、我々は忙しいシーズンを過ごしてきた。2つの3連戦が控えているので、ライダーとチームメンバーの持久力がこの7週間のカギになるだろう」