マリーナベイ市街地サーキットでF1第18戦シンガポールGPが開幕した。この週末最初のセッションとなるフリー走行1回目では、フェラーリのシャルル・ルクレールが最速タイムをマーク。RBの角田裕毅は5番手だった。
アゼルバイジャンGPから1週間。F1はシンガポールに舞台を移し、F1ナイトレースの先駆け的存在であるマリーナベイでのグランプリを迎えた。昨年大きなレイアウト変更を受けたコースには今年、4ヵ所目のDRSゾーンが追加された。
FP1開始前のコンディションは、気温31度、路面温度38度、湿度65%。赤道直下のシンガポールは今年も温かい。
1時間のセッションがスタートすると、各車が続々とコースイン。まずはエアロレイクやフロービズを使用しての空力チェックやコース習熟を、ハードタイヤやミディアムタイヤで行なった。
コースの大部分が普段は公道として使用されているため、FP1序盤は路面から埃が舞う状態。マシンが走れば走るほど路面のグリップが高まるため、各車のタイムも徐々に向上していった。
その中でセッション前半の暫定トップタイムを記録したのは、フェラーリのシャルル・ルクレール。1分32秒702までタイムを改善し、そこにマクラーレンのランド・ノリスやもう1台のフェラーリ、カルロス・サインツJr.が続いた。
セッション折り返しを前にノリスはソフトタイヤを投入。序盤は12番手に沈んでいたレッドブルのマックス・フェルスタッペンをはじめ他のドライバーもそれに続き、予選を想定したアタック合戦が行なわれた。
ノリスはまず1分32秒165でトップに立つと、1分31秒839までタイムを改善した。これを上回ったのがルクレール。7周を使用したソフトタイヤで1分31秒763をマークした。角田は低速コーナーで速さを見せて1分32秒263をマーク。タイムシート2番手に浮上するシーンもあった。
セッション終盤に各車は、ユーズドタイヤでレースに向けたロングランを実施し、そのまま1時間のFP1が終了した。
最終的にルクレールが最速。ノリス、サインツJr.というトップ3だった。フェルスタッペンを挟んで角田はルクレールから0.5秒差の5番手と上々の滑り出しを見せた。
角田以下トップ10は、オスカー・ピアストリ(マクラーレン)、ダニエル・リカルド(RB)、アレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ)、フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)、エステバン・オコン(アルピーヌ)という並びだった。
予選・決勝とは時間帯が異なるためコンディションもまた違ってくるものの、FP1の段階ではフェラーリやマクラーレンが上位を占め、中団グループではRBやウイリアムズが速さを見せた格好だ。
また昨年唯一シンガポールで勝利を落としたレッドブルは、フェルスタッペンが4番手につけた一方、チームメイトのセルジオ・ペレスは14番手と下位に沈んだ。メルセデス勢も下位に沈んでいるのが気になるところだ。