ミサノ・サーキットでMotoGP第14戦エミリア・ロマーニャGPのプラクティスが行なわれ、ドゥカティのフランチェスコ・バニャイヤがトップタイムを記録した。
FP1は雨の影響が残っていたため、走行も路面の乾いた終盤に限られてしまったが、天候は既に回復済みだったため、午後のプラクティスは完全に路面の乾いた状態でセッションがスタートした。
なおヤマハのアレックス・リンスはFP1こそ参加していたものの、体調不良で発熱があるため、回復のためにもプラクティスは欠場することを選んだ。
プラクティスが始まると続々とライダー達がコースインしていくが、すぐにジャック・ミラー(KTM)が転倒してしまった。幸いミラーに怪我などはなかった。
走行時間が削られたFP1の遅れを取り戻すかのように積極的なアタックが続けられ、序盤約10分で1分30秒台までタイムが縮められた。この時点での暫定トップはバニャイヤの記録した1分30秒924だ。
なおFP1から好調だったマルク・マルケス(グレシーニ)は、何かマシンに問題があったか、コースインが15分近く遅れるなど走行時間を無駄にしてしまった。
プラクティスの前半ではペドロ・アコスタ(GASGAS)やミゲル・オリベイラ(トラックハウス)にも転倒があったが、どちらも怪我はなかった。なおアコスタはプラクティスで、新型のエアロカウルを装着して走行していた。
セッション中盤にはホルヘ・マルティン(プラマック)が自己ベストを1分30秒844まで更新。バニャイヤを上回り暫定トップタイムとした。
マルティンの記録したこのタイムが暫定トップのまま、プラクティスは残り15分の終盤へと入った。いち早くアタックしたのはマルティンで、1分30秒531まで自己ベストを縮めた。
他のライダーも予選Q2への直接進出を目指して、プラクティスのトップ10を争うアタックへと向かい、タイムは次々と更新されていった。
そして残り10分を切ったところで、バニャイヤが1分30秒286をマーク。これはサーキットレコードを更新するトップタイムだった。
ラスト3分、最後のアタックへ入っていたマルティンが、ターン8で転倒。ファビオ・ディ・ジャンアントニオ(VR46)もターン10で転倒し、タイムをそれ以上更新するチャンスを失った。
更にその後、ブラッド・ビンダー(KTM)も転倒。イエローフラッグが連続したことで、アタックが台無しになってしまう事例も散見された。
その結果、プラクティスのトップタイムは新レコードを樹立したバニャイヤとなった。2番手はマルティンで、3番手がマルケスだ。
特筆すべきポジションとなったライダーは5番手タイムのファビオ・クアルタラロだろう。まだ改善の道半ばにあるヤマハだが、予選Q2への直接進出を決めてみせた。
日本人ライダーの中上貴晶(LCRホンダ)は最終的に22番手タイム。予選はQ1スタートだ。