AirPods 4ならではの、クリアで解放感のあるサウンド
AirPods 4は、オープンイヤータイプ(いわゆるShokzのように何も耳の穴に入っていない……というのとは違うのだが、アップルはAirPods Pro 2に対して、標準型のAirPods 4のようなのをそう呼ぶことにしたようだ)だから、外の音が多少入る。
それが、よくも悪くもAirPods 4の特徴なのだ。
フィット感も良好。新たに数千人から、5000万ポイントの耳の形状のデータを取得してデザインしたとのことだ。
ただ、耳のカタチというのは実に千差万別なもので、どんな形状にしても耳に入れる限りは絶対に「私には合わない」と文句を言う人がいるから、「AirPodsが合わない」と思っている人は、購入前に一度試した方がいいだろう。「今度は合う!」と思う人がいれば良いが、依然「合わない」と思う方もいらっしゃるだろう。傾向としてはAirPods(第3世代)と同じ方向性。だが、改善されている、という感じだ。
実際に、AirPods 4で音楽を再生してみると、実に心地のいい音がする。
繊細な音も表現してくれるし、音のツヤ感もあって魅力的だ。これは欲しいと思わせてくれる。ANCをオンにすると、周囲の音をスッと抑えてくれるし、外部音取り込みの時の音も実に自然。他社製品のように、デジタルで加工される感じや、ちょっとしたヒスノイズが聞えるようなことはまったくない。実に自然。これこそがAirPods 4の最大の特徴だろう。
自然なサウンドはAirPods 4の最大の魅力だ。これはANCをオフにしても変わらないし、ANCをオンにしてもデジタルでノイズキャンセリングをしている感じは少ないから、周りから隔絶されている感じも少ないし、常に周囲のことをわずかに感じながら音楽を聞くことができる。
会話感知機能もユニークだ。周囲の人と会話を始めて、自分が声を発すると、それを感知して音楽のボリュームが下がる。会話が終わると4秒(筆者の体感)ぐらいかけて、滑らかに音楽が元のボリュームに戻る。すべてが、アップルならではの「魔法」に包まれているといえる。来年、Apple Intelligenceがローンチされれば、iPhoneに指示するための音声デバイスとして、AirPods 4はさらに手放せないものになるだろう。
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極端にノイジーな場所で聞くことが多くないならAirPods 4がお勧め
先行レビューの多くも、このAirPods 4の自然なサウンドと、ANCの効きに感銘を受けたものだったように思う。
では、AirPods Pro 2と比べるとどうなのか?
静かな場所で聞くなら、AirPods 4の方が自然な感じがして快適だと思う。繊細な音も聞こえて、デリケートな音楽も楽しめるように思う。
しかし、混雑した電車の中のような、雑音の多い場所で試してみると、AirPods Pro 2のノイズキャンセリング性能の高さが際立つ。やはり密閉されているというのは効果が大きいのだ。比較的普通の場所でAirPods 4を試すと、それなりにキャンセリング性能を感じるのだが、雑音の音量の大きい場所に行くと、すき間から入ってくる音を感じるので、必然的に音楽のボリュームを上げることになる。
もちろん、通常のイヤフォンや、ANCとオフにした状態のAirPods 4と比べれば、格段に性能は良いのだが、AirPods Pro 2の方がさらに数段上ということになる。
各所にある黒い部分は単なる模様ではなく、さまざまな機能が隠されている。空気を通して、内外の圧力を均一にしたり、ノイズキャンセリング用のマイクが埋め込まれていたり、耳に装着されたことを検知したりするセンサーがあるのだ。