ミサノ・サーキットでMotoGP第14戦エミリア・ロマーニャGPの予選が行なわれ、ドゥカティのフランチェスコ・バニャイヤがポールポジションを獲得した。
第13戦サンマリノGPと同じくミサノを舞台に行なわれているエミリア・ロマーニャGP。サンマリノGPのあとにはミサノ公式テストも行なわれたため、各チームのデータは十分……そのため接戦が予想された。
2日目の予選は晴天で気温は22度。ただ路面温度は28度と低めのコンディションで開始時刻を迎えた。なおヤマハのアレックス・リンスは初日のプラクティスを発熱で欠場したあと、2日目朝のFP2には参加していたが、体調が厳しいようで予選は不参加となった。
予選Q1の争いはミゲル・オリベイラ(トラックハウス)が流れを作った。彼はQ1前半のアタックで1分31秒341をマークし、これが暫定トップタイムとなった。
一方でアレックス・マルケス(グレシーニ)は本格的なアタックに入ったその瞬間、ターン1で転倒。急いでピットに戻り、Q1後半のアタックにかけるしかない形となってしまった。
Q1後半のアタックではオリベイラとラウル・フェルナンデスのトラックハウス勢がタイムを縮め、トップ2に並んだものの、ブラッド・ビンダー(KTM)がそれを上回る1分31秒070をマークした。
ファビオ・ディ・ジャンアントニオ(VR46)は彼らに迫るタイムを最後に記録したものの、3番手タイムに終わった。その結果Q2にはビンダーとオリベイラの2名が進んだ。日本人ライダーの中上貴晶(LCRホンダ)は10番手タイムでQ1敗退に終わった。
予選Q2はドゥカティ勢によるポールポジション争いが繰り広げられた。
セッションをリードしたのはホルヘ・マルティン(プラマック)で、彼はQ2前半のアタックで1分30秒245をマーク。この時点で金曜日にバニャイヤが記録したばかりの新レコードが、更に更新された。2番手にはタイトル争いのライバルであるバニャイヤが0.344秒差で続いた。
また2連勝中のマルク・マルケス(グレシーニ)の走りも注目されたが、マルケスは4番手タイムを記録した後にターン3で転倒してしてしまった。なんとか自走でピットに戻ることができたものの、Q2最後のアタックを考えると痛手となる転倒だ。
Q2後半にかけて各車限界ギリギリのアタックを続いていくが、バニャイヤが残り1分を切ったところで1分30秒031というタイムを記録。バニャイヤは2日連続で新しいコースレコードを打ち立てたことになる。
このバニャイヤが叩き出した以上のタイムは記録されず予選が終了。バニャイヤが地元戦のポールポジションを勝ち取った。2番手にはマルティン、3番手には最後の最後で自己ベストを大幅更新したエネア・バスティアニーニ(ドゥカティ)が並んだ。
なお、マルティンは最後のアタック時に前を走るチームメイトのフランコ・モルビデリに詰まってしまい、諦めざるをえない場面があった。
転倒があったマルク・マルケスは、スペアマシンでコースに出たがQ2後半では自己ベストを更新できなかった。その結果、予選は7番手で終了した。
Q2へ直接進出を果たしたヤマハのファビオ・クアルタラロは、最終的に9番手タイムをマークし、3列目スタートを確保した。