アニメやマンガの実写作品は、毎年数多く公開されています。2024年も後半に入り、人気作品の実写映画の公開が随時発表されてきました。なかには、作中のシーンをきちんと再現できるのかなど、原作ファンから不安の声があがる作品もあります。



『【推しの子】』スペシャルビジュアル (C)赤坂アカ×横槍メンゴ/集英社・東映 (C)赤坂アカ×横槍メンゴ/集英社・2024 映画【推しの子】製作委員会

【画像】え…っ?「実際どう?」「あのちゃんのMEMちょ似合う」 こちらがガチで活動を始めた実写「B小町」のアー写です(3枚)

実写化本当に大丈夫?原作ファンからの不安の声

 マンガやアニメを原作とした実写映画は、2024年も数多く公開されており、今後もさまざまな話題作が待機しています。なかには、原作ファンから、作中のシーンがどこまで再現されるかを不安視する声も多い作品もあります。

『はたらく細胞』

 人間の身体のなかを舞台に細胞を擬人化して、どのような働きをしているのかを描いた人気マンガ『はたらく細胞』(作:清水茜)の実写版映画は、2024年12月13日に公開が予定されています。本作は、「赤血球」役の永野芽郁さん、「白血球」役の佐藤健さんをはじめ、続々と豪華キャスティングが発表され、すでにかなり注目されている作品です。

 しかし、原作ファンからは実写版について「グロいシーンなどちゃんと再現されるのか」「舞台作品が好評だっただけにハードルがあがってる」と、不安の声があがっています。たしかに作中には、 白血球が身体に入ってきた細菌やウイルスと血みどろになって戦う描写もあり、どこまでバトルシーンが再現されるのかが気になるところです。ただ、その白血球を演じるのは、「るろうに剣心」シリーズや『バクマン。』数々の実写作品で主演を務めてきた佐藤健さんで、予告編で「緋村剣心」役を思い出すようなド派手なアクションも見せており期待されています。

 さらに、本作は実写オリジナルとして、「人間の世界」も描かれる予定です。人間世界の健康な女子高生「漆崎日胡」役を芦田愛菜さん、不摂生な生活をする日胡の父「漆崎茂」役を阿部サダヲさんが務めることが決定しており、ドラマ『マルモのおきて』コンビの復活も話題になっています。

『【推しの子】』

「週刊ヤングジャンプ」(集英社)で連載中のマンガ『【推しの子】』(原作:赤坂アカ/作画:横槍メンゴ)は、2024年の冬にAmazon Prime Videoで実写ドラマシリーズが配信され、その後、劇場で実写映画が公開されることが決定しています。

 原作およびアニメ版が大人気のため、実写化が発表された当初は「ただのコスプレにならないか不安」「なんでもかんでも実写化という流れは良くない」など、批判的なコメントが相次ぎました。また、ファンの生まれ変わりである「星野アクア」と「星野ルビー」が母親「アイ」のライブを鑑賞する際に、赤ちゃんの姿でヲタ芸を披露するという場面に代表される、再現が難しそうなシーンに対しても、「あの影の名シーンをどう再現するんだ」と不安の声があがっています。

 しかし、特報映像が配信されると「意外に面白そう」「ちゃんと再現度が高そうで早くみたい」と期待の声が広がりました。とくに、原菜乃華さんが演じる「有馬かな」については「めっちゃ似てる!」と、本編公開前から好評のようです。

 9月に入ってからは、有馬かな役の原さんと、星野ルビー役の齊藤なぎささん、「MEMちょ」役のあのさんが作中のアイドルグループ「B小町」として『【推しの子】』ドラマと映画のプロモーション活動を始動したほか、「斉藤ミヤコ」役の倉科カナさん、「斉藤壱護」役の吉田鋼太郎さん、「吉祥寺頼子」役の安達祐実さん、「鮫島アビ子」役の志田未来さん、「五反田泰志」役の金子ノブアキさんなど、脇を固める大人キャラの豪華キャストも発表されており、話題性は抜群と言えるでしょう。

『悪鬼のウイルス』

『悪鬼のウイルス』(原作:二宮敦人/マンガ:鈴丸れいじ)は、公開日は未定ながら人気タレントの村重杏奈さんを主演に実写映画化することが決定しました。

 物語は陸の孤島「石尾村」が舞台で、オカルト好きで幼馴染の高校生グループたちが村を訪れ、武装した子供たちに監禁されるところから始まります。そして主人公たちは、村の壮絶な過去を知り、脱出を試みるのです。

 原作マンガでは、目を背けたくなるようなグロテスクなシーンが多く描かれています。冒頭では、少女が猟銃で撃ち抜かれ頭部が破裂する描写があり、「実写作品はR指定になるのでは」と予想されていました。

 しかし、すでに映倫の審査を終えた本作は「PG-12」で公開することが決定しています。ファンの間では「最後の医者シリーズの二宮先生の名作だから今から楽しみ」と期待の声がある一方で、「中途半端なグロさだとおもしろさが半減しそう」と、描写がマイルドになる可能性に関して不安の声もありました。

「過激な描写は控えめでも、原作のドキドキが味わえるサイコホラーであってほしい」といった声も多く、直接的な描写を減らしつつ怖さを維持できているかどうかも注目ポイントとなりそうです。