MotoGP第14戦エミリア・ロマーニャGPのスプリントレースが行なわれた。勝利したのはドゥカティのフランチェスコ・バニャイヤだった。
エミリア・ロマーニャGPは前戦サンマリノGPと同じく、ミサノ・サーキットが舞台。カザフスタンGPの中止のため代替戦が必要となったためだ。
予選では地元戦のバニャイヤが、コースレコードを更新する速さを発揮してポールポジションを獲得。バニャイヤに7ポイント差をつけてランキング首位に立つホルヘ・マルティン(プラマック)が2番手に続いた。
一方でサンマリノGPで勝利したマルク・マルケス(グレシーニ)は予選で転倒があったため、7番手に留まった。
スプリントレースは気温23度、路面温度が36度のコンディションでスタート時刻を迎えた。
全13周で争われるスプリントレースが始まると、バニャイヤのスタート加速が少し鈍り、2番グリッドのマルティンが差して先頭に浮上した。
オープニングラップを終えた時点でのオーダーはマルティンを先頭に、バニャイヤ、エネア・バスティアニーニ(ドゥカティ)、マルケスで、この4人が先頭集団を形成した。そして既にマルティンは0.6秒ほどのギャップを開くなど、逃げを打とうとしているようだ。
先頭のマルティンとそれを追うバニャイヤは、1分30秒台のタイムを記録するなど速さで他のライバルを上回っており、3番手のバスティアニーニと4番手のマルケスも徐々に引き離されてしまっていた。
トップ争いはバニャイヤが少しずつペースアップ。マルティンとのギャップを削っていき、約半分となる6周目が終わる頃には0.2秒差まで近づいて、射程圏内に収めた。
ホイール・トゥ・ホイールの距離でマルティンを観察していたバニャイヤは、8周目のターン13へのアプローチでマルティンが止まりきれずラインが膨らんだ隙を見逃さず、オーバーテイク。先頭が入れ替わった。
マルティンは抜かれた後にバニャイヤを逃すまいと食らいつくが、0.5秒の差をなかなか縮められないまま、レースは終盤へ。なおマルティンにはこの段階でトラックリミット違反の警告が出ていたため、それも追い上げを鈍らせる一因になっていたかもしれない。
最終ラップに入っても彼らの差は変らないまま。バニャイヤがマルティンを振り切り、まずは地元ミサノでスプリントレースで勝利を果たした。2位はマルティンで、タイトル争いのリードを4ポイントへと縮められてしまった。3位はバスティアニーニだ。
サンマリノGPのウイナーであるマルケスは、最終的に4位でフィニッシュ。表彰台には届かなかった。