Moto3エミリア・ロマーニャ決勝|古里太陽、ポールから無念13位。アロンソが今季8勝目

 MotoGP第14戦エミリア・ロマーニャGPのMoto3クラス決勝が行なわれ、CFMOTO Gaviota Aspar Teamのダビド・アロンソが勝利した。

 前戦サンマリノGPと同じくミサノ・サーキットで開催されているエミリア・ロマーニャGPだが、予選では日本人ライダーの古里太陽(Honda Team Asia)が速さを見せ、Q1から這い上がってキャリア初ポールポジションを獲得。初優勝に向けて好位置につけた。

 ポールポジションから初優勝が期待される古里は良好なスタートを切り、先頭でレースを始めた。ただ2番グリッドスタートのアロンソによって1周目にして追い抜かれてしまった。

 トップグループにはアロンソ、古里、アンヘル・ピケラス(Leopard Racing)、コリン・ベイアー(Liqui Moly Husqvarna Intact GP)、そしてダニエル・オルガド(Red Bull GASGAS Tech3)といった面々が連なった。

 先頭争いはオルガドの勢いが良く、早々に2番手へとポジションを上げると、そのままアロンソに襲いかかった。しかし接戦のMoto3クラスらしく、オルガドもなかなか先頭を守り切ることは難しく、7周目にはピケラスが先頭に立った。

 一方で古里はこの先頭集団の中で徐々にライバルに追い抜きを許してしまい、4周目には5番手へ後退してしまった。

 先頭集団は分断されることなく大人数での争いが続き、その中で何度もトップが交代。レース折り返しの10周目を終えた時点ではアロンソが再び先頭をリードした。

 そして10周目以降、少しずつトップグループのライダーのギャップが広がり始め、アロンソ、オルガド、ピケラス、ベイアーの4人が優勝争いグループとして抜け出していった。

 このトップ4はコンマ1秒ほどの差の接近した状態のままジリジリと残りラップを消化……状況が動かないまま残り2周となった。

 そして残り2周、オルガドが動くとターン14で先頭へ浮上。ラストラップはさらに激しいバトルとなり、アロンソがターン8でスリップストリームを活かして2人を同時に抜き去ってトップを奪還した。

 アロンソはラストラップの後半セクターを通してポジションを守りきってトップチェッカーを受け、今シーズン8勝目を挙げた。2位はピケラスだ。

 また3位には4番手でチェッカーを受けたベイアーが繰り上がった。3番手フィニッシュだったオルガドにトラックリミット違反があったことで、1ポジションダウンのペナルティを受けたためだ。

 予選でポールポジションを獲得した古里は、レース序盤にポジションを落とした後は、5番手をアドリアン・フェルナンデス(Leopard Racing)と争っていた。しかし9周目に追い抜きを仕掛けた際に接触があり、古里は12番手へ後退した。

 古里はそこから少しずつポジションを取り戻していったが、トラックリミット違反によってロングラップペナルティが決定……再びポジションを落とし、最終的に13位フィニッシュ。初ポールポジションを結果に結びつけることはできなかった。

 他の日本人ライダーは鈴木竜生(Liqui Moly Husqvarna Intact GP)が11位、山中琉聖(MT Helmets – MSI)が15位で共にポイントを獲得している。