グローブの取扱い
お気に入りグローブをゲットしたら大切に長く使いたいもの。そのためにも、グローブの取扱いで気をつけたいことを最後にお伝えしよう。
乾燥
グローブが濡れれば当然乾かすわけだが、濡れた後に極端に乾かさないことが大事。例えば宿の乾燥室のストーブの前に置いたり、山での休憩タイムにレストハウスのストーブの真上に吊るしたり、実はこれは好ましくない。急速に熱を当てることで素材が傷むからだ。理想は室温で乾かすこと。「え!それでは一晩では乾かないよ~」と思うのも無理はない。そのためにもうワンペア持っておくのはどうだろう。
オイルの塗り込み
皮革のグローブは、使い始める前にオイルを染み込ませること。ひと肌と同じで乾燥するとカサカサしてしまい、傷みやすくなるからだ。どれくらいの頻度でオイルは塗ったらいいか? 状況によるが4、5回滑ったら1回というのは、ひとつの目安になるだろう。
グローブの修繕
グローブが擦れたり、切れたり、穴が開いたり、傷んでしまった部分にガムテープやダクトテープを貼って応急処置している人をよく見かけるが、オススメできない。いざきちんと修繕しようとすると、テープのノリのベタベタで針が通らなくなってしまうからだ。修理する気があるのなら最初から取扱店に持ち込もう。購入後1年間は無料修繕してくれるメーカーもあるので、購入時にチェックしたい。
<グローブの修繕例>
最後に
雪山を楽しむのに欠かせないグローブ。実は、こんなふうに手の込んだプロセスを経て、創り手の工夫やこだわりが盛り込まれて作られていた。あらためてグローブを見直して、これまで使ってきたグローブに愛着を感じたり、次の相棒を見つけるキッカケになれば幸いだ。
取材協力/㈲フルマークス・松岡手袋㈱
監修:天野禎央(Fullmarks/HESTRA)
※2023年にリリースした記事を部分的にリメイクしたものです