語学留学にカナダに来た日本人生徒の理想と現実…→学校のスタッフとして厳しい事を言います!【女ひとりカナダ暮らし(10)】
語学留学にカナダに来た日本人生徒の理想と現実…→学校のスタッフとして厳しい事を言います!【女ひとりカナダ暮らし(10)】
カナダで少しずつ春の陽気に近づいてきたある日の事です。
そんな浮足立ちそうな季節とはうらはらに、ちょっと暗い表情で語学学校のオフィスにきたのはカナダ留学3ヶ月目の日本人の学生さん。
「相談事があるんですが…」と言うので、何事かと話を聞いてみると「3カ月経つのに英語力が伸びない」と悩んでいるようです。
語学留学にカナダに来た日本人生徒の理想と現実…→学校のスタッフとして厳しい事を言います!【女ひとりカナダ暮らし(10)】
なんとなく不満そうな彼女に「明日、もう一度ゆっくり話をしましょう。」と、その日はお家に帰しながら、彼女のデータを調べ直してみました。
彼女の初日のレベルテストの結果を見返すと、日本で一生懸命勉強をしてきたようには見えず、3ヶ月後の今もハッキリ言って学力が伸びている形跡はありません。
彼女を受け持っている先生達にクラスでの様子を聞いてみると、担当する4人の先生の意見は大体同じ。
彼女はクラスで自ら発言する事もなく、非常に受け身な態度で、先生から質問をふろうとしても下を向いてしまったりする事が多いんだとか…。
次の日に彼女とひざを突き合わせて、お話をすることになりました。
まず彼女が不満に思っているのは、彼女本人の英語力が伸びてないこと。
それに対して、何が理由なのかを解明して、学校が改善できることは改善していかなければいけません。
私は一つ一つ質問していきました。
それは、先生に問題があると思いますか?
それは、クラスメートに問題があると思いますか?
それは、教材に問題があると思いますか?
それは、勉強しているクラスのレベルに問題があると思いますか?
彼女は、どの質問にも答えが見つけられませんでした。
そうです。彼女自身が「学ぼう」という姿勢がないのが、一番の問題なんです。
自分で様々な事に疑問を持って、心と体をフルに使って学んでいかないと、受け身のままでは貴重な時間だけがすぎていくばかり。
はっきり言います。「英語圏で生活していれば自然に英語は伸びる」という幻想的なイメージは間違いです。
私はカナダで色んな国から来た多くの留学生を見てきましたが、「英語力を伸ばしたい」と思う人は多くても、「行動と熱意をもって実行する人」はそんなに多くはありません。
英語を勉強されている皆さんはどうですか?
これを読んでドキッとした人は、まだ間に合いますので、ぜひ能動的に英語を学んでくださいね!
次回、語学学校に訪れた謎の山女の正体をご紹介します!