小泉今日子さんとミュージシャンの近田春夫さんがプロデュースする朝のクラブイベント『BAD MORNING! CLUB vol.3』が東京・渋谷にて開催された。往年のファンたちとフランクにイベントを楽しむ、キョンキョンの飾らない姿を取材した。
参加者全員と触れ合えるイベントに
会場となった渋谷区円山町の「LOFT9 Shibuya」には日曜日の朝8時前にもかかわらず、約300人の参加者が集結。夜通し遊んだ若者たちが帰途につくなか、大人たちによる朝のクラブイベントの開場を待ちわびていた。
開場後、イベントが始まると小泉今日子が登場。開会の挨拶を始めると、参加者たちがスマホで一斉に撮影を開始する。ブサイクな顔をアップするような意地悪なことはしないでねとフランクな対応で会場の雰囲気を和ませる。
開会宣言後、小泉今日子さんと近田春夫さんはステージから離れ会場内で参加者と一緒にフロアでも盛り上がるというアットホームな雰囲気のなか、イベントは進行した。
もちろんイベント終盤には小泉さんが熱唱する一幕も。
また、会場内にはイベントの母体であるJ-WAVE (81.3FM)で放送中の『TOKYO M.A.A.D SPIN』のプロデューサー、Naz Chrisさんの私服のフリーマーケットや、小泉今日子のレア本、イベントグッズ、出演アーティストらの関連グッズを販売するブースが並んだ。
ブースの中には「カトノリマルシェ」として自身が育てた野菜を販売している加藤紀子さんの姿も。『BAD MORNING! CLUB vol.1』から参加している加藤さんによると、
「第1回のときはイベント中、参加者全員が小泉さんの後を追い続けていました（笑）。キョンキョンが目の前にいるんだから当然ですよね。回を重ねる毎に参加者の皆さんもいい意味で、キョンキョンに慣れてきたのか（笑）、一緒に寛いでいるような、よりアットホームな雰囲気になっている気がします」（加藤紀子さん）
そもそもこのイベント、番組内で小泉さんと近田さんの話が盛り上がり、開催が決まったというから驚きだ。
大人になると夜中になかなか遊べないけど、早起きするから朝だと意外と時間がある。かっこいい大人たちが集まる朝活クラブがあったら、素敵だよねという二人の会話からイベント実現させたのは番組プロデューサーでもある、Naz Chrisさんだ。
「イベントの参加者の7割以上がかつて夜遊びを楽しんでこられたミドルエイジの大人の方々。カルチャーや音楽に詳しい素敵な参加者の皆様がいい空気感を作ってくださって本当に感謝しています。またこれまでは小泉今日子さんが『参加者全員と触れ合えるようなイベントにしたい』と、人数をあえて少なく運営してきたのですが、今後は全国のかっこいい大人たちの遊び心に火をつけて元気にするような、もっと大きな規模のイベントも企画していけるといいなと思っています」（Naz Chrisさん）
一緒にイベントをオーガナイズする近田春夫さんにも話を聞くことができた。
「“アフターアワーズ”と言って、クラブイベントが終わった朝に、お昼くらいまで関係者だけで楽しむ時間が僕は大好きだった。僕みたいなお年寄りが夜通しお酒を飲んでクラブイベントに参加するのは難しいけど、朝の時間だけビールを飲みながらクラブで音楽を楽しむのってありじゃないかなと思ってます。若いころにクラブイベントを楽しんだ人たちや、早起きして時間が有り余っている高齢者たちが楽しめるイベントとして、成長していったら嬉しいですね」（近田春夫さん）
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成功してよかった！
また、今回のイベントにはアメリカンスタイルIPAのクラフトビールを中心に展開する『FETISH CLUB』のブースが初登場。小泉今日子さんと近田春夫さんそれぞれが味を選びコラボレート、限定缶には遊び心溢れるラベルがプリントされ、会場を盛り上げた。
「元々デザインをやっていた仲間たちと、パッケージにもこだわって美味しいビールを作りたいと2022年からこのクラフトビール事業を始め、2024年にローンチしました。まだまだ知名度はないのですが、今回ご縁があって小泉今日子さんと近田春夫さんとコラボレーションさせていただけたのは光栄でした。秋口から都内でポップアップショップなんかもやる予定なので、ぜひ気軽に飲みに来てもらいたいです」（FETISH CLUB代表）
イベントを終えた小泉今日子さんにも話を聞くことができた。
「楽しかったです！ 『BAD MORNING! CLUB』はお客さんと触れ合える距離感を大事にしてきたイベントで、今回は3回目なのですが今回からコシノヒロコさんと一緒にアパレルグッズを作ったり、協賛企業さまのサンプルを置いたりと、この先イベントを少し大きくしていく試金石になったと思っています。今回も成功してよかったー。
コラボさせてもらったビールは、裏でスタッフさんにも配っていたのですが美味しいと好評でした。実は近田さん缶のほうがアルコール度数が高い予定だったのですが、近田さんのわがままで、私のコラボ缶のほうがアルコール度数の高い、バッドなビールになってしまいました（笑）。
お客様にもイベント限定ということで、ラベルも含めて喜んでもらえていたので、嬉しかったです！」
終演後は参加者に見送られながら自ら運転する車で帰っていったキョンキョン。
NHKのドラマ『団地のふたり』にも絶賛出演しながらも、往年のファンたちに気さくに笑顔を振りまく最高の小泉今日子に会えてよかった！
写真／松木宏祐
