血管も傷つけられていく
【糖尿病】
糖尿病は「インスリン」というホルモンが機能しなくなることで、血糖値が正常な変動をしなくなる病気です。それによって血管などにダメージが蓄積され、さまざまな症状を引き起こします。
インスリンは細胞に糖を取り込ませて分解させるホルモンなので、インスリンがはたらかないと、まず大量の糖がずっと血中を巡ることになります。すると、その糖が血管の内側にある内皮細胞に入り込んでしまい、それを異常とみなした攻撃免疫は攻撃をすべく活性酸素が発生。その結果、血管も傷つけられていきます。
一方で細胞は、うまく糖を取り込めなくなりエネルギー不足になって活動ができなくなるため、疲れやすい状態に。しかも免疫暴走時に出ている炎症性サイトカインには、インスリンのはたらきを抑えてしまう性質が。これが最も注意を払うべき点です。
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糖尿病は薬で治っていない
この50年間で日本の糖尿病患者数は、あろうことか50倍にまでふくれあがってしまいました。その間に医療は飛躍的な進歩を遂げ、多数の薬が開発されたにもかかわらずです。これは糖尿病が、薬では治っていないということ。
病院での治療のメインはインスリンを出す、血糖をコントロールするという対症療法ですが、その前にインスリンのはたらきが抑えられるおおもとの原因を放置しているわけです。
医師とは異なる一歩引いた目線から見ている私は、どこをどうやっても免疫暴走を解消しないかぎり糖尿病患者を激減させることはできないという結論に至ります。なぜなら、免疫が暴走しているかぎり体内の各所にダメージが蓄積し、どんな病気も簡単に悪化するからです。
有害なものを排除し、自らを新しくつくり替えるシステムを担う免疫がズタズタな状態なのですから、それは至極当然のことでしょう。