柔いうどんで育った福岡出身者が「一流の讃岐うどん」を食べて行き着いた感想 / 恵比寿「香川一福」

久しぶりに柔くないうどんを食べたかも。そう思ったのは先日、初めて埼玉名物の「武蔵野うどん」を食べたときのことだった。

福岡出身とあって、これまで筆者(私)が食べてきたのは柔いうどんばかり。そういえば他タイプのうどんって食べてるようで食べてこなかった……!

・恵比寿にある一流讃岐うどん

うどんの有名どころだと「讃岐」があるが、ガチのものを食べたのはそれこそ20年くらい前。香川県の山の中にあるお店で食べた一杯は、心の底から美味しいと思えるものだったのを覚えている。

それから時が流れすぎたのはさておき、改めて “讃岐うどん” と向き合ってみたくなったのが今回の話である。現在住んでいる都内に美味しい うどん はたくさんあるだろうが、その中から狙いを定めて恵比寿へとやってきた。

そうここには……

ミシュランガイド、ビブグルマン3年連続受賞の「香川一福」という一流のお店がある(本店は神田)のだ。あくまでネット上の情報だから、口コミとか全部鵜呑みにするワケにはいかないが……

開店時間の11時よりも前にもかかわらず、それから人が少ない休日にもかかわらず並びができていたのは期待していいだろう。開店前のドキドキを味わいながら待つことしばし。ついに時は来た!

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・食べてみた

「香川一福」の恵比寿店は券売機で食券を買って、呼ばれたら取りに行くという飾らないスタイル。店員さんに食券を渡して周囲を見渡すと、テーブル席がズラッーとあって20人くらい入りそう。

そして厨房も見ると、製麺機っぽいものがあるのを確認。すでにHPで「店内製麺、常に打ち立て、茹でたての麺を提供」というのは把握していたが、いざその姿を目の当たりすると期待が膨らむ。

なおこの日、注文したのはオススメと書いてあった温玉肉ぶっかけ(990円)、それから香川から直送しているという ちくわ天(250円)である。

うどんはあったかい、つめたいの2択から後者をチョイス。そして数分後、やってきた実物は……

こんな感じでシンプルながらも美味しいオーラをビンビン漂わせていた。ぶっかけは かけ よりも甘辛い濃いめの汁とのことだが、はたしてどんな一杯に仕上がっているのだろうか。

まずは汁から飲んでみると……うん、美味しい! 鰹節、サバ節、うるめ節、羅臼昆布等、産地にこだわって厳選した『節』を使用しているとのことだが、特に鰹節の風味が印象的である。

なんというか飲み干してしまいたい欲が襲ってくる味付け。程よく甘辛いからだろうか、ズズズって一気に吸えば幸福度が上がっていって脳が喜んでいるのが分かる。

そして麺はしっかりと食べ応えがあってコシもあり。それに加えてツルッとしているから食べやすい。

爽やかなネギ、甘い味付けの肉との相性もよく、「うどんって美味しい」と改めて思わせてくれるようだった。柔い麺は柔いでいいが、これもこれでいい……!

でもって、ちくわは弾力あって温かく、程よいサクサク感が美味しい。味も派手じゃなくて食べやすく、サイズがあるところもよかった。