ドゥカティのフランチェスコ・バニャイヤは、自らのレースキャリアをドゥカティで終えることも視野に入れているようだが、他メーカー移籍の可能性もゼロではないようだ。
バニャイヤは2019年にMotoGPクラスへプラマックから昇格。ドゥカティ陣営のサテライトチームで経験を積み、ファクトリーチームへ昇格してこれまで戦ってきた。
ドゥカティでは既に2年連続でMotoGPチャンピオンとなり、累計25勝、表彰台は45回とドゥカティ史上最も成功したライダーとなった。既に2026年までの契約延長も決まっている。
そんなバニャイヤはこのままドゥカティでキャリアを終えることも視野に入れているようだ。
最近自転車レース選手のワウト・ファン・アールトが所属チームのヴィスマ・リースアバイクと“引退まで”の生涯契約を締結したことを受けた話題の中、バニャイヤはキャリア選択について語った。
「僕はドゥカティを愛している。ドゥカティも僕のことを愛してくれていると思う。でも、(移籍が)ありえないとは言えないよ」
バニャイヤはそう語る。
「マルク(マルケス)が(ホンダ時代に)4年契約を結んだとき、僕らは同じように(生涯ホンダだろうと)思っていただろう。でもその後何が起きたか(グレシーニ移籍)は皆も知ってのとおりだ。何が起きるかは決して分からない」
「僕は子どもの頃にドゥカティに恋をした。そして僕らは同じ考えを常に維持しようとしてきた。ドゥカティのことを愛しているのは明らかなことだよ。でも何かが変わってしまうかどうかにもよるからね」
「現時点で僕の考えやビジョンは、同じ形で続けていくことにある。チームのことが大好きだし、ドゥカティで一緒に働いている人達のことも大好きだ。ドゥカティ・コルセ(レース部門)だけじゃなくドゥカティのファクトリーも大好きだ。だから、できれば僕のキャリア全部を彼らと分かち合いたいと思っている」
なお稀なことではあるが、トップライダーが同じチームで最高峰クラスのキャリア全体を過ごした例はある。500cc時代のミック・ドゥーハン(ホンダ)や、ウェイン・レイニー(ヤマハ)、ケビン・シュワンツ(スズキ)といったレジェンド達が、それぞれのメーカーとキャリアを共にした。