ゼンハイザージャパン株式会社は、Evolution Wireless Digital EW-DXマイクロフォンシリーズを補完するレシーバーEW-DX EM 4 Danteを発売する。
ネットワーク対応の4チャンネルレシーバー(19インチ、1U)は、ライブオーディオ、ツアー、放送、劇場およびシステム統合などの用途で大規模マルチチャンネルを指定または構成する際の理想的な選択肢となる。このレシーバーは、既存のワークフローおよびインフラストラクチャとシームレスに統合され、Danteを通じた多様な接続(AES 67対応を含む)によって、audio over IP、バランスオーディオ出力およびアンバランス1/4インチジャックに対応する。
ワイヤレス/ビジネスコミュニケーション部門のリードプロダクトマネージャーであるミヒャエル・アルターマーク氏は、次のようにコメントしている。
アルターマーク氏:EW-DXの投入により、当社はワイヤレスマイクロフォンの新たな基準を確立し、Evolution Wireless Digital G4シリーズの重要な後継機器を生み出しました。EM 4 Danteの登場によって、標準がさらに高まり、EW-DXラインが補完されるようになりました。
プロオーディオ部門の製品管理担当ウルフ・シコラ氏は、次のようにコメントしている。
シコラ氏:EW-DX EM 4 Danteでは、システム設計者とオペレーターが大規模ワイヤレス構成に求める、コンパクトでスリークなデザインの中に、高品質なオーディオとスペクトル効率に優れた等距離チャンネルが配置されています。
スペクトルに配慮した操作
EW-DXも、ゼンハイザーのスペクトルに配慮した設計の一例となっている。このシステムは相互変調積を発生させないため、周波数はLink Density(LD)で600kHz間隔または300 kHz間隔でシンプルに配置でき、周波数マネージャーの仕事がより簡単になる。88MHzのスイッチング帯域幅により、スペクトルが輻輳した状態でも対応の余地が多くあり、理想的な条件であれば、標準モード(600kHz間隔)で最大146のチャンネル、あるいはLDモード(300kHz間隔)で最大293のチャンネルを実装できる。
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プロフェッショナルのワークフローを簡素化
このレシーバーの設計では、使いやすさを第一の目的としており、最初に着手したのは、現地の電源に対応できる自動切り替え型PSUの製作だった。最大4台のEW-DX EM 4(最大16チャンネル)を追加のデバイスなしで直接デイジーチェーン接続することができ、アンテナ電源と信号ループスルーを備えた統合型のアンテナ分配器にレシーバーを取り付けることもできる。
ネットワーク対応システムの場合、レシーバーの4つのネットワークポートを柔軟に構成することができ、ポートの構成を以下のようにすることができる。
- ControlとDante Primaryの組み合わせ(シングルケーブルモード)
- ControlとDante Primaryの個別構成(分離モード)
- Control、Dante PrimaryおよびDante Secondaryの個別構成(冗長性モード)
- Ethernet接続はIPv4
レシーバーが構成されると、1台のEW-DX EM 4 Danteを通じて、クイック周波数スキャンを開始できる。そのレシーバーが、EW-DX EM 2レシーバーおよびEW-DX EM 2 Danteレシーバーを含む、接続されているすべてのレシーバーに空き周波数を割り当てるため、時間と労力の節約になる。また、カスタム周波数リストも、レシーバーにロードできる。
トランスミッターは最大20メーター離れた位置から、BLEを通じて簡単に同期させることができるため、オペレーターはラックの前に身をかがめて、レシーバーとトランスミッターを接続する必要がない。同期のパラメータは、レシーバーのメニューを通じて決めることができる。EW-DXレシーバーはウォークテストによって、ステージまたはパフォーマンスエリア全体での信号品位をチェックすることもできる。