・カイロシステムを理解するまでは少しかかる
システムにはカイロゲームに共通する「お約束」があり、過去作の経験があればまったく違和感なく取り組めると思う。もし初見なら、システムを理解するまで少し時間がかかるかも。
トレーニングで能力値を上げ、食材を探して新メニューを開発する。同時にお店にさまざまな設備を増設して拡張していくのが基本のルーティン。
ゲーム展開は「めまぐるしい」と言っていいほど早く、次々と目標が提示される。それをこなしていくだけでゲーム自体は進む。よほどのことがない限り “詰む” ことはない。
言い換えると、仕組みがわからなくても「なんとなく」でミッションがクリアされていくので、いつまで経っても本質的な面白さがつかめない事態も想定される。
シミュレーションゲームは、理屈がわかって初めて面白くなる。安易に攻略情報を見ることへの賛否はあるだろうが、少しゲームが進んで「この行動は何の意味があるんだ?」と思い始めたら検索することをオススメする。
施設・アイテム・メニュー開発などの相互作用が把握できれば、格段に面白くなるはず。とはいえ、攻略を忘れてボーッとチビキャラたちを眺めるだけでも癒やされる。
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・制作陣にたぶんマニアが……
「企画のため調べました」というレベルを超え、制作陣に間違いなくガチ勢がいると感じさせる作り込み。世にあふれる、キャラクターのビジュアルを借りてきただけのIPものとは一線を画す完成度だ。
価格はSwitch版2480円(税込)に対し、iOS&Android版2000円(税込)とややお安くなっている。
藤子・F・不二雄作品が好きなら熱狂、そうでなくても緻密に描かれたドラえもん世界を眺めるだけでほのぼのできる同作。ゲーム機は持っていない、というライトゲーマーにもぜひ遊んで欲しい!
参考リンク:カイロソフト
執筆:冨樫さや
ScreenShot:『ドラえもんのどら焼き屋さん物語』(iOS)
(C)Fujiko-Pro (C)カイロソフト