レッドブルとメルセデスのチーム代表、”言葉狩り騒動”に意見「必ずしも、Fワードを禁止する必要はないはず」

 メルセデスのチーム代表であるトト・ウルフは、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)が汚い言葉を使ったとしてペナルティを科された件を受け、現在の”言葉狩り”問題に対して「文明的」なアプローチを求めた。

 シンガポールGPの木曜記者会見で、フェルスタッペンは前戦アゼルバイジャンGPを振り返り、自分のマシンについてFワードを使って表現した。これについて

FIAは厳しい対応を取り、彼に社会奉仕活動を命じる処分を下した。

 フェルスタッペンはこれに憤慨し、その後のFIA記者会見では可能な限り何も語らず、メディアの前で話すという方法をとった。

 ウルフ代表は、彼とフェラーリのチーム代表であるフレデリック・バスール代表がラスベガスGPで悪態をついたとしてスチュワードの前に引き出されたときのことを振り返った。

「昨年のラスベガスの後、私はスチュワードの前にいた。とても楽しい経験だったよ! フレッドと私は同時にそこにいた。彼の方が少し心配していたよ」

「僕は彼らに、『校長に呼び出されて、もうしないと約束しますって言ったのは学生以来初めてだ』と伝えた」

「とはいえ、ラジオで大声で悪態をついたり、無礼な態度をとったりするのは、あってはならないことだという議論はあると思う。もし無礼なほどひどいのであれば、家でそれを見ている人たちのことを考えなければならない」

「Fワードは今や一般的に使われるが、常に文脈のことを考えなければならない。我々は感情を表現したいし、生の瞬間を表現したい。ドライバーたちが極限状態にあることは理解している」

「もし我々がそれを少し抑えることができれば、それは我々全員にとって良いことだ。しかし私は、必ずしもFワードを禁止する必要はないと思う。それよりももっと悪い言葉があると思うからね」

「記者会見でFワードを使うことが最悪だとは思わない。でも、もし我々が適応する必要があるのなら、それは問題ない。チーム代表を含め、全員が自分たちの言葉に順応するようになれば、より見直すことになるだろう。そのほうが文化的だ」

 レッドブルのチーム代表であるクリスチャン・ホーナーは、この事態はもっと別の方法で対処できたはずだと付け加えた。

 彼はフェルスタッペンにコックピット内での言葉遣いを控えるよう求めたことを否定し、フェルスタッペンにはメディアセッションでは違った対処ができたはずだと語った。

「マックスは自分の気持ちをはっきりさせたと思う」とホーナーは説明した。

「もちろん、ドライバーたちはみな模範的な存在だが、日常生活で使われる言葉遣いは……おそらく、少し違った方法で対処したほうがよかったと思う」

「彼が今、FIAの記者会見でどのくらい話しているのかはわからないが、比較的少ないはずだ。記者会見とマシンの中での違いだろうが、英語が母国語でないドライバーにとっては……」

「ロイヤルファミリーのメンバーがカメラマンにFワードを使って『写真を撮れ』と言っているのを聞いたこともある。反応は相対的でなければならないんだ」