MotoGP第14戦エミリア・ロマーニャGPの決勝でジョアン・ミル(レプソル・ホンダ)は11位でフィニッシュ。この結果に、ミルは励まされている。
ミサノ・サーキットでの2戦目として開催されたエミリア・ロマーニャGP。決勝でミルはラウル・フェルナンデス(トラックハウス)と1周目に絡んで最下位にまでポジションを落としてしまったものの、そこから挽回していき、最終的に11位でフィニッシュ。今シーズンのベストリザルトタイの結果を残した。
チームメイトのルカ・マリーニも12位フィニッシュを果たしており、サテライトチームのヨハン・ザルコ(LCRホンダ)も15位でポイントを獲得と、苦戦にあえぐホンダ陣営としては比較的高リザルトを残すレースとなった。
ミルはこの結果をポジティブなものだと捉えている。今季に記録した同じような順位よりも、今回は“リアルな結果”だと考えているのだ。
「今回のレースでは調子が良かったし、良いペースがあった」とミルは言う。
「土曜日から日曜日にかけての違いは、振動を少し改善できたことだ。それが大きな変化だった」
「嬉しいよ。だって雨で多くの人がバイクを乗り換えたりしての12位のようなものじゃなく、これはリアルな結果だからね」
「シーズン序盤に、僕は結果の上では12位(ポルトガル&スペイン)や13位(カタール)フィニッシュはあったかもしれないが、今週末の11位は真の結果なんだ。だから満足するべきなんだ」
「僕らよりも優れたパッケージを持っているたくさんのライバル達をオーバーテイクしてきた。もちろん、前方で何人かクラッシュがあったのも事実だ。でも普通のことだし、大量にあったわけじゃない」
「ハッピーだ。今週末、バイクにはいくつか改善が見られたよ」
そうエミリア・ロマーニャGPを振り返ったミルだが、彼は同時にホンダのMotoGPマシンがブレイクスルーを果たしたとは考えていないため、あまり過度に期待を膨らませているわけではないという。
「コース上でそれが示されない限り、僕らにトンネルの出口の光は見えないよ」
「ホンダがこの状況から抜け出すために、何かを持ち込んでくるだろうと何度も思っていて、でもそうしたものがもたらされなかったとき、僕はかなりガッカリした。またガッカリはしたくないんだ」
「僕はただここで、100%を発揮して自分の仕事をして、帰宅するだけだ」
ミルはホンダのマシンに欠けているモノについて、こう続けた。
「他のメーカーと比べて、加速とグリップを欠いてしまっている」
「現時点ではそれが僕らの特徴のひとつになっている。でも、それを受け入れなくちゃいけない」
「前回のレースで、僕はほぼ1分遅れ(実際は50秒)でフィニッシュしていて、めちゃくちゃ厳しい差に見えた」
「そして今回のレースでは、トップから30秒差だった。まだかなりの差があるけれど、全27周で、しかも僕は序盤に6秒も失ってしまっていたんだ」
「つまり1周あたり1秒も離されていないということだ。だから実際のところ、悪くはないだろう」