「このツノは刺さる!」 シチズンの70年代復刻デザイン時計“ビームス別注ツノクロノ”が超個性的すぎた/No.1モノ雑誌編集長のお墨付き『コレ買いです』Vol.76の画像一覧

モノ・トレンド雑誌売上No.1「MonoMax」の編集長・奥家が、今一番気になるモノやトレンドを紹介する連載企画。今回の「コレ買いです」は、70年代のレトロフューチャーなスタイルがよりいっそうブラッシュアップされたシチズン「ビームス別注TSUNO CHRONO Custom」の魅力に迫りました!

数多くの名作を生み出した70年代の魅力をここに再現!

時計って、本当にいいですよね。高級時計にはプレステージ感や伝統に裏打ちされた風格などが宿っていて心を豊かにしてくれますし、カジュアルな時計にもモチベーションを上げてくれる魅力が宿っていて。

特に時計好事家だけでなく、ファッション感度の高い人たちからも人気なのが1970年代の復刻デザインもの。この時代って、伝統的なスタイルはもとより機能美に基づいた近代デザインからも脱却しようと、ド派手な茶金カラーであったり奇抜な流線型ケースであったりと、かつてない個性的モデルがわんさか登場していたんです。

そうした70年代の魅力がギュッとつまっているのが、今回紹介するシチズンのツノクロノです。

シチズン

ビームス別注TSUNO CHRONO Custom

¥28,600(税込)

ケース径38mm、5気圧防水、クォーツ

〈CITIZEN〉初の本格クロノグラフ機能を搭載した1973年の名作、『クロノグラフ チャレンジタイマー』のデザインを踏襲。プッシュボタンとリューズをケースの12時側に配し、ツノのように見えることから『ツノクロノ』の愛称で親しまれており、この特徴的なディテールをベースにモダンなアップデートを施しました。(ビームス公式webサイトより)

シチズンでは過去のアーカイブをモダンに表現した「レコードレーベル」を展開しており、「ツノクロノ[AN3660]」は人気作としてラインナップされていました。そこに今年10月4日、新たに多角形ケースでツノクロノを表現した[AN3700]が世界限定で発売されることに。このビームス別注も、それと同時期に発売される特別なモデルなんです。

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あまりに独創的なツノクロノ×多角形ケース!

なんといっても、魅力はその造形にあります。


ケースの頭に生えたツノ、これほどインパクトのあるフォルムはなかなかないのではないでしょうか。プッシュボタンもいい感じに傾斜して見えるから、よりいっそうツノっぽいんですよね。多角形ケースが新たに採用されたことでも、この特異さが強調されているように思えます。

現代のクロノグラフといえばケースの右側にリューズやプッシュボタンがまとまっているのが一般的で、こんなふうに12時位置にあるのは奇抜に思えるかもしれません。しかし、そもそも時計機能のないクロノグラフ=ストップウォッチが人類史に登場した当初はボタンがこの位置にあって普通でしたし、懐中時計を腕に巻けるよう“魔改造”していた19世紀後半にも、同じように12時位置にリューズのあるモデルが存在していたんですよね。

けっこう操作しやすい位置で、本気で時間を計測しようとするときに役立ちます。


ケースフォルムもたまりません。ラウンドタイプもよかったんですけど、新作は多角形タイプになったことでツノクロノとしての存在感がさらに高まりました。70年代特有のレトロフューチャー感や、いわゆる“ラグスポ”的な雰囲気も。スパッとシャープに切り立った造形も見事で、さすがシチズンです。


ビームス別注のポイントのひとつは、フェイスデザインにあります。

横目に配置された3つのインダイヤルをご覧ください。3時位置の秒針は粒子状、6時位置の12時間計は格子状、9時位置の60分積算計は円状と、それぞれに異なる意匠が施されているんです。細部まで手を抜かないこうしたこだわりは、“所有する喜び”を与えてくれる要素ですよね。

また、文字盤中央と外周部で2トーンのコントラストにした配色やバーインデックスを縁取ったのも別注だけのオリジナルで、70年代の雰囲気をさらに高めています。


さらには、一連ブレスレットからメッシュブレスへ切り替えたのもビームス別注ならではの点。軽快さや洒落た印象がさらに高まり、ビームスらしい手腕を感じます。