マンダリカ・インターナショナル・サーキットでMotoGP第15戦インドネシアGPのプラクティスが実施された。トップタイムを記録したのはドゥカティのエネア・バスティアニーニだった。
インドネシアGPの週末は天候が崩れる可能性もあるとの予報が出ていたが、初日は全く天候が悪化することなく、晴天に恵まれた。気温も30度と高く、路面温度は60度まで上昇した状態で午後のプラクティスが始まった。
なおFP1でハイサイド転倒があったミゲル・オリベイラ(トラックハウス)は右手首を骨折したため、インドネシアGPを欠場する事になった。
1時間のプラクティスが始まると、ライダー達は序盤から積極的にタイムを縮めていった。特にFP1でトップタイムだったフランコ・モルビデリ(プラマック)はここでも最初から速さを見せており、すぐに1分30秒台のタイムを計測した。
序盤にはペドロ・アコスタ(GASGAS)がターン1で転倒する場面もあった。マルク・マルケス(グレシーニ)もアコスタ同様に転倒しそうになったが、彼らしい優れたリカバリーを見せて事なきを得ている。
各車の序盤の走行が落ち着きを見せた15分経過の時点で、暫定トップは1分30秒673をマークしたモルビデリ。チームメイトのホルヘ・マルティンも0.25秒差で続いた。
序盤に転倒してしまったアコスタは、その後しばらく経ってからコースに復帰。改めてペースを上げていき、1分30秒778とトップ5に入るタイムを記録した。アコスタは連続でアタックをかけると、1分30秒411をマーク。暫定トップに立った。
セッション中盤はアタックに向かうライダーも少なかったため、タイムシートに動きは少ない状態が続いた。なおアレイシ・エスパルガロ(アプリリア)が転倒したが、怪我などは無いようだった。
残り時間が15分を切ると、各車のアタックが再び加熱。ここで速さを発揮したのはマルティンで、1分29秒670とコースレコードを更新して暫定トップタイムとした。
レコードタイムはさらにバスティアニーニの手によって1分29秒630まで更新され、最後のアタックの時間帯となった。
ただラストアタックでは暫定トップタイムを更新できるようなペースで走るライダーは現れないまま、プラクティスが終了。バスティアニーニがトップタイム、2番手はマルティン、3番手はモルビデリだった。
FP1では下位に沈んでいたフランチェスコ・バニャイヤ(ドゥカティ)もプラクティスではしっかりタイムを縮め、最終的に4番手タイムで予選Q2へと直接進出した。なおバニャイヤはセッション終了後に燃料切れを起こしてしまったため、来季チームメイトとなるマルケスに押してもらう場面も見られた。
6番手にはヤマハのファビオ・クアルタラロが入った。クアルタラロは前戦エミリア・ロマーニャGPで好調な走りを見せたが、インドネシアGPも引き続き調子を維持してQ2直行となった。
一方でFP1で好調だったLCRホンダのヨハン・ザルコは、一時はトップ3に食い込むタイムこそ記録したものの、ライバル達がタイムを短縮する中、11番手でセッションを終了。予選Q2直接進出はならなかった。チームメイトの中上貴晶も17番手と、FP1ほどの好調さは見られなかった。
プラクティスの最後にはファビオ・ディ・ジャンアントニオ(VR46)がターン16で転倒。彼はオーストリアGPの転倒時に左肩を脱臼し、今もその影響に苦しんでいる。その怪我が悪化していないかどうかが心配される。