自民党支持層への直前の世論調査で、石破茂氏とトップを競っていた高市早苗経済安全保障担当相。高市氏の推薦人20人のうち13人が裏金議員であることを当サイトが指摘したのは9月13日のことだった。その後に出演したニュース番組でご本人は「新聞を見るまで知らなかった」と知らぬ存ぜぬを決め込んだのだが…。(以下は9月13日配信記事を再録)

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 岸田文雄総理の後任を選出する自民党総裁選が9月12日に告示され、推薦人20人を集めた9人の候補者が立候補した。同日に放送されたテレビ朝日系「報道ステーション」には全候補者が生出演。「防衛増税」「選択的夫婦別姓」などについて議論を繰り広げた。

 中でも注目を集めたのは「政治とカネ」の問題。番組では今年6月に行ったアンケート結果を紹介。「政治資金規正法改正案」について、「評価する」は22%。「評価しない」は59%にもおよんでいた。これを受けて大越健介キャスターは「今にいたるまで、政治とカネの問題で、『ケジメついてないよね』と感じている方はいらっしゃるんです」と問題提起。裏金問題では、2名に離党勧告、3名に党員資格停止などの処分が下されたが、大越氏は「ケジメ、処分については考え直すということは必要でしょうか?」と尋ねると、高市早苗氏は「いえ」と即否定。処分にいたる調査などについては詳細を知る立場ではなかったものの、「弁護士も入れて、しっかり聞き取り調査もしてですね、十分に議論をして党の方で処分を決めた」と説明。党紀委員会と総務会の議論を経て決まった処分であることを強調して、「党のほうで手続きを踏んで決めたことについて、私が仮に総裁になったとして、ひっくり返すつもりはございません」と裏金議員の処分を見直すことはないと断言した。

「ネット上では『裏金議員に甘い』といった指摘を受けていた高市氏ですが、番組では、地元で収支を公開して納得している議員もいれば、派閥に返却した議員もいるとして、選挙の公認に関しては事後の対応を含めて検討するとのこと。その高市氏が集めた推薦人の顔ぶれを見ると、20人のうち13人が政治資金収支報告書に不記載があった裏金議員です。不記載の額では二階俊博氏に次ぐ2954万円で第2位の三ツ林裕巳衆院議員、1564万円の杉田水脈衆院議員、876万円の堀井巌参院議員など旧安倍派の裏金議員がズラリ。5年間の不記載額を合計すると、9015万円。今回の総裁選の候補者の中で、小林鷹之氏、河野太郎氏、石破茂氏、林芳正氏の4人は裏金議員をいっさい推薦人に加えておらず、他の候補者も1人から4人におさえています。裏金議員13人という推薦人の数は突出しており、これでは裏金議員の駆け込み寺と言われても致し方ないでしょう」(政治ジャーナリスト)

 もしも高市氏が総理になったら、何人の裏金議員を閣僚に抜擢するのか。「裏金内閣」と揶揄されないことを祈るばかりだ。

福島シゲル

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