F1では、FIA公式会見で暴言を履いたとしてマックス・フェルスタッペンがペナルティを受けたことが発端となり、様々な論争が巻き起こっている。この流れはWRC(世界ラリー選手権)にも飛び火。トヨタのセバスチャン・オジェも、フェルスタッペンと同じように、インタビューにまともに応じないという姿勢で、FIAに対する抗議の意向を示している。
オジェは今月初めに行なわれたアクロポリス・ラリーのオープニングステージ終了後、オフィシャルに向けた暴言を吐いたとして、FIAから執行猶予付きで3万ユーロ(約476万円)の罰金を言い渡された。これに抗議する格好でオジェは、今週末のラリー・チリでは、ステージ終了後のインタビューで短い回答の終始している。オジェはこの反応について「FIAの上層部から、口を閉ざすように言われた」と説明している。
ヒョンデのオット・タナクもこのオジェの立ち振る舞いに同調。最近のFIAのドライバーに対する措置を考えると、自分たちはどう行動すればいいのか分からないと語った。
先日行なわれたF1シンガポールGPでは、木曜日のFIA公式記者会見でレッドブルのフェルスタッペンが暴言を発したため、社会奉仕活動に参加するよう罰則を受けた。そのフェルスタッペンも今回のオジェと同じように、公式記者会見では多くを語らず、代わりの会見終了後に会場外で、即席のメディアセッションを開催した。
オジェは後にラリーTVのインタビューで、自身の行動を説明。こういう反応を続けていることについて、ファンに申し訳なく思っていると語った。
「今日は本当は話したくなかったと、お分かりいただけるだろう。現時点では話すべきではないと言われたんだ」
オジェはそう語った。
「僕のしたことは、素晴らしい反応ではなかったかもしれないし、みなさん(インタビュアー)に対して何か個人的な恨みがあるわけでもない。ファンのみなさんには申し訳なく思っているが、我々には使える手段はほとんどないんだ」
「今日は話をしたい気分ではないし、先ほども言ったように、もっと良い扱いを受けるに値する全ての人たちに申し訳なく思う。しかし、FIAのトップから口を閉ざすように言われているから、少し悲しいよ」
「現時点ではラリーだけの問題ではないが、将来どうなるのか見てみよう」
今週末はずっとインタビューにまともに応じないつもりなのかと尋ねられたオジェは、次のように続けた。
「それ(コメント)が戻ってくることを願いたいね」
なおオジェはラリー・チリで良いスタートを切り、一時首位に立った。しかし第3ステージで土手にぶつかってパンクし、15番手に後退した。
「残念だ。ペースは良かったが、最終ステージでパンクしてしまった。今は厳しい状況だ」
「差は大きく、ベストを尽くして戦い続けなければいけない」