ホルヘ・マルティン(プラマック)はMotoGPインドネシアGPのスプリントレースで転倒し、期待通りの結果は得られなかった。ただ決勝に向けては自信があるようだ。
マルティンはインドネシアGPの予選でサーキットレコードを更新する驚異的な速さを発揮してポールポジションを獲得。前戦エミリア・ロマーニャGPでタイトル争いのライバルであるフランチェスコ・バニャイヤ(ドゥカティ)に対してギャップを広げた後、今回も優位なポジションにつけた。
スプリントレースではホールショットを奪って先行し、2番手につけたバニャイヤとの戦いが繰り広げられると思われた。しかし1周目のターン16でマルティンはまさかの転倒を喫してしまい、ライバルにみすみすポイントを献上してしまう形になった。
最後尾から必死の追い上げを見せたマルティンは、最終的に10位でフィニッシュしたが、ノーポイントに終わった。
「最高の1日ではなかったのは明らかだ。でも僕はこのクラッシュから、ポジティブな面を受け取っていきたい。(転倒後に)ポジションを上げていき、たくさんのライダーをオーバーテイクした。追い抜きについて今日はいい勉強になったと思う。10人は追い抜いたかな?」
マルティンはスプリントレース後にそう語った。
「明日またチャンスがある。次バイクに乗るのに1週間待たなくてはいけないとなれば、僕ももっと心配していただろうけど、明日ここでレースがある。そして、僕はここでとても速く走れるんだ」
なおマルティンは転倒時の状態について、特に操縦を間違えたわけではないと語っている。
「クラッシュについて確認できるデータは全部見たけど、スピードやバンク角、ラインも特に問題はなかった。言い訳するわけじゃないけれど、間違ったことは何もしていなかったんだ。明日はあのコーナーでもう少し慎重になると思う」
「それを除けばとても快適に感じているし、明日は今日達成したかった結果を持ち帰れればと思うよ」
「クラッシュした時は、何も考えずにクラッチを切り、バイクを立て直してコースに戻ってポイントを獲れないかということだけを考えていた。その後速いペースで走ったけど、トラフィックが難しかったね」
「こうしてポイントを失ってしまうのは悔しいし辛いけど、これもレースだし、前を向いていく必要がある」
なおスプリントレースの結果、マルティンはランキングでのリードを12ポイント差まで削られた。決勝ではこの差をこれ以上縮められないよう、バニャイヤの前でフィニッシュしたいところだ。