平野紗季子さん

フードエッセイストの平野紗季子さんが、日本や世界各地の食べ物たちとの出合いを綴った『ショートケーキは背中から』(新潮社)。ユーモアたっぷりの豊かな表現で、食べた瞬間の感動がまっすぐに伝わってきます。

平野さんのように、「食べる」を楽しみ尽くす秘訣とは? 普段の食事のようすや、食べ物にかける熱い思いを、直接うかがってきました。

“特別じゃない味”ならではの幸せ

こだわりのレストランからチェーン店やコンビニまで、本書には、あらゆる意味で多種多様な食べ物が登場します。まずは、どんなふうにセレクトしたのかを聞いてみました。

平野紗季子 著『ショートケーキは背中から』(新潮社)

本書で紹介されているグルメの中から、ロッテの「パイの実」と、ハウス食品の「オー・ザック」を召し上がっていただきながらお話をうかがいました。

パイの実は、高校時代にアメリカへ留学していた時、現地の日本食スーパーで買って感動したという思い出があるそうです。

「オー・ザックの匂いが好きなんです」と袋の中を嗅ぐ平野さん

オー・ザックは、大のポテトチップス好きでもある平野さんの、”トップ7ポテチ”にランクイン。

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ぜいたくしたいけど予算が…どうする?

「美味しいものを食べる」というと、お金をかけて食べに行くイメージがある人も多いのではないでしょうか。経済的に厳しいから、特別な食事体験ができない……そう思っている人に平野さんは、「必ずしも、お金をかけたから幸せになるということでもない」と話します。

一方で、やっぱりレストランだからこそ得られる幸せもあります。経済的に悩ましい時、どうすればいいのでしょうか。

心の赴くままに、一食一食を味わい尽くす平野さん。その時間には、きっと単なる食事以上の何かがあるはずです。平野さんにとっての食事は、どんな時間なのでしょうか。