フェラーリのチーム代表を務めるフレデリック・バスールは、F1アメリカGPで行なわれるマシンの”スモールアップグレード”がチームにとって今季最後のアップデートとなることを明らかにした。
サーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)でマシンにアップデートパッケージが追加されることを認めたバスール代表は、フェラーリを含む大半のチームが主に来年のマシン開発に焦点を当てていると明かした。
「みんな承知しているように、我々はすでに次のマシンの開発に着手しており、次(のレース)で小さなアップデートができるようベストを尽くしている」
「おそらく、誰にとっても最後のアップデートになると思うが、我々にとっては確かにそうだ」
「直近の4~6レースは全体的にタイトだった。またそうなるかもしれないから、ほんのちょっとの差も大きな違いになる」
前戦シンガポールGPでは、フェラーリはカルロス・サインツJr.が予選Q3でクラッシュ。シャルル・ルクレールはQ3の最終アタックでタイヤの準備に苦しみ、結果的にタイムを計測できなかった。
9番と10番グリッドからミディアムタイヤで決勝レースをスタートしたフェラーリの2台は戦略を分けた。オープニングラップで順位を落としたサインツJr.は早めのピットストップでクリーンエアでの走行を選び、ルクレールはレース後半に1回ピットストップを行なった。
ルクレールはジョージ・ラッセル(メルセデス)と4位争いを繰り広げ、5位でフィニッシュ。サインツJr.はハードタイヤで粘りの走りを見せ、7位となった。
バスール代表は、アプローチを分けた理由をこう説明した。
「(ソフトで)スタートすれば、おそらくひとつポジションを上げることができる。でも、アグレッシブに攻めたいなら、ルイス(ハミルトン/メルセデス)のように12周目か15周目にピットインすることになる」
「少なくともミディアムタイヤでスタートしたことで、レースのシナリオは少し違っていたし、良い戦略だったと思う」
「戦略を分けて、1台を早めに、もう1台はスティントを伸ばしたのも良い判断だったと言える。トラックポジションのおかげで、かなりうまくいった」