F1シンガポールGPのスチュワードは、木曜公式会見で暴言を吐いたとして、レッドブルのマックス・フェルスタッペンに対して、社会奉仕活動に参加するようペナルティを科した。この裁定について元F1ドライバーであり、マックス・フェルスタッペンの父親でもあるヨス・フェルスタッペンが、厳しい言葉で非難した。
ヨス・フェルスタッペンは今もラリーに参戦しており、先週の土曜日には東ベルギーラリーに参加した。その場でmotorsport.comの独占インタビューに応じたフェルスタッペンは、息子マックスに科されたペナルティについて、「あれは最も馬鹿げたことだ」と声を荒げた。
今月の初め、FIAのモハメド・ベン・スレイエム会長はインスタグラムに声明を投稿。「最近の調査では、ドライバーやチームメンバーからの否定的なコメントと、ソーシャルメディア上のオフィシャルに対する憎悪の増加との間には、直接的な関連があることが判明した」として、国際モータースポーツ競技規則の文言を修正したと明かした。
またベン・スレイエム会長はmotorsport.comの独占インタビューに応じた際、ドライバーたちには使う言葉にもっと気を配ってほしいとして、「我々は責任ある人間になる必要がある」と語った。
ただヨス・フェルスタッペンは最近の流れには納得していないという。
「ラリーでも、そういう流れが見られる」
ヨス・フェルスタッペンは、WRCでオフィシャルに対する暴言を吐いたとして執行猶予付きながら3万ユーロ(約477万円)の罰金を言い渡されたセバスチャン・オジェ(トヨタ)の件にも言及しながら、さらに続けた。
「FIAが良い仕事をしているとは思えないね」
「でもこの件について、私はあまり多くを語りたくはない」
実際に息子マックスも、今回の件については多くを語っていない。また、罰則を言い渡された後に出席したFIAの公式記者会見では、短い返答に終始。その代わりに、会見終了後に会場外で即席の囲み会見を開催した。またオジェもこのマックス・フェルスタッペンと同じように、チリ・ラリーの各ステージ終了後のインタビューでは短く回答するに留めた。オジェは後にこの行動について「FIAの上層部から口を閉ざすように言われたんだ」と説明している。
最近では言葉遣いに関する罰則は厳しいモノになりつつあり、その対象はドライバーたちだけに向けられたモノではない。昨年のラスベガスGPでは、メルセデスのチーム代表であるトト・ウルフと、フェラーリのチーム代表であるフレデリック・バスールが、やはり不適切な言葉を使ったとして、正式な警告を受けた。