・知ってる曲も知らん曲も
編集部でも聞き込みをしてみた。まず群馬出身の古沢くん(30代男性)から。
古沢「アンダーグラフの『ツバサ』(2004年リリース)です。シングルCDを買う習慣はなかったのですが、ミュージックステーションで初めて聴いて『いい曲だな』と思ったのと、PVに長澤まさみさんが出演していたのが決め手になりました」
そうか、群馬ではMステが放送されていたのか。当時Mステが放送されていなかった島根県出身の佐藤記者(50代男性)は「覚えてねぇな……」とひとしきり考え込んだのち、「そうだ、完全に思い出したぞ!」と叫んだ。
佐藤「宇井かおりの『DOOR』(1995年リリース)だ! 当時ショボくれた日々を過ごしてた俺は、あの曲の歌詞に勇気をもらったんだ。今でも聴いてるよ。そうだよ、完全に思い出したよ!」
90年代にタイムスリップしている様子の佐藤記者。全然知らない曲だけど、ここまで言われたら「絶対に聴く」って気持ちになる。
こちらも「覚えてない……」と膝を抱えていた中澤記者(40代男性)だが、佐藤記者と同様に突然「あっ!!!」と叫んだ。最後に買ったシングルCDとは、よ〜く考えると思い出すものらしい。
中澤「SURFACE(サーフィス)の『なあなあ』(1999年リリース)だった! 当時の僕は基本洋楽を聴いていたんだけど、SURFACEは邦楽っぽくないところがすごくカッコイイと思っていた。ただ、この『なあなあ』を最後に楽曲がJ-POP寄りになったと感じて、次から買わなくなったんだよなぁ」
(広告の後にも続きます)
・この話題で5時間もつ
さりげなく音楽ツウっぷりを披露してみせた中澤記者。つづく砂子間記者(40代男性)は “シングルCDのコレクション” を趣味としているらしい。そんな面白い趣味をなぜ訊かれるまで言わなかったのか?
砂子間「最後にリアルタイムで買ったのは……ジョビジョバの『ボンゴレオ』(2000年リリース)。ジョビジョバが好きで、音楽を聴きたいというよりジョビジョバを応援したい気持ちで買ったのかな」
営業担当のジュンくん(顔出しNG)はB’zの『さまよえる蒼い弾丸』(1998年リリース)。
ジュンくん「B’z好きの学生だった僕は、友人たちとCDをシェアしてオリジナルMDを作るなどしていました。当時はノリでギターを弾いてみたりもしましたけど……結局挫折して、バスケ少年になりましたね(遠い目)」
今回調査を行った10名の中で、唯一最後まで「思い出せない」と言い張ったのが上司のYoshio(40代男性)。最終的に「間違っててもいい?」と挙げたのは、My Little Loverの『DESTINY』(1998年リリース)である。理由は?
Yoshio「好 き だ か ら!」
今回の調査の結果、シングルCD全盛期を知る世代の多くが2000年前後に「最後のシングルCD」を買っていることが判明した。とはいえ冒頭でもお伝えしたとおり、シングルCDは現在もシャカリキに生産され続けている。
ネットの台頭とかサブスクの普及とか時代の変化は目まぐるしいけれど、今後「最後に買ったシングルCD」が更新される可能性は誰にでもあるワケで。つまり何が言いたいのかというと……「あなたが最後に買ったシングルCDは何ですか?」このトークテーマ、意外と盛り上がるのでオススメだよ!
執筆:亀沢郁奈
Photo:RocketNews24.