GPU性能はコア数も違うので22〜27%の差

次にGPU。 



こちらは、無印16シリーズと16 Proシリーズで、22〜27%ぐらいの性能差となっている。GPUコアは、無印16シリーズが5コア、16 Proシリーズが6コアとなっているので、そのぐらいの性能差はありそうな気がする。

実際問題、16 Proシリーズは、ProRAWの画像や、ProResの動画を編集しなければならないので、そのぐらいの速度差はあってしかるべきかなとは思う。

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Apple Intelligenceで使うNeural Engineも、14%ぐらい差がありそう

今回はAIがキモということで、新たにGeekbench AIも使って数値を計ってみた。iPhoneなので、もちろんNeural Engineを使った時のデータを計測している。

AIといっても、いろんなデータ処理があり、デバイスによって何に特化しているか? というのもあるので、さまざざまな指標で計測するようになっているようだ。

ちょっと調べてみたところ、Single Precision (単精度)というのは、 物理シミュレーション、科学技術計算、機械学習モデルのトレーニングなど、高精度な計算が必要な場合に必要とされる数値のようだ。

Half Precision (半精度)とは、 ニューラルネットワークの推論やトレーニングの一部で、精度をある程度犠牲にしても処理速度を向上させたい場合に有効なスペックとのこと。大量のデータをおおまかに処理する時に使う能力だろうか?

Quantized (量子化)は、 スマートフォンなどエッジデバイスのリソースが限られた環境で、低精度でも十分なリアルタイム推論が必要な場合に有効。ローカルで動く部分が重視されているApple Intelligenceの場合は、こちらが重要な指標になるような気がする。

ざっくり計算したところ、単精度は16 Proシリーズが、無印16シリーズに対して約14%ぐらい勝っているようだ。半精度は16 Plusは遅いけれど、16はそうでもない……おそらく測定誤差だと思うが……。量子化も同じような結果が出ている。手元にあるデバイスでは、iPhone 16の方がiPhone 16 Plusより速く、これは何度か計測したのだけれども、同じ傾向だった。なんで? 何か設定を間違えているのかもしれない。

もっと、何十回も計測して、それぞれの傾向を見ないと最終的には分からないような気がする。まだまだNeural Engineの性能差の比較方法がよく分かっていないが、おおまかに言うと16 Proシリーズの方が、無印16シリーズよりも高性能。測定誤差によって埋まってしまう程度の差であり、圧倒的に16 Proシリーズの方が速い……というわけでもなさそうだ。