●コンパクトな本体で食べきりサイズのパンがつくれる
主食といえば米だけでなく、食パンもある。総務省の家計調査によると、2023年の1世帯における購入頻度は圧倒的に食パンが米を上回っている。もちろん、Kg単位で販売されている米と斤単位の食パンでは1回の購入で食べられる量の違いはあるが、多くの家庭では結構な頻度で食パンを購入していることが分かる。共働きで忙しい朝はトーストの朝食が定番という家庭も多いのではないだろうか。
自宅でパンをつくれるのがホームベーカリー。ホームベーカリー元年は1987年で、パナソニックは『炊飯器以来の発明です』というキャッチコピーで初号機を発売し、大ヒット商品になったという。
ホームベーカリーは何度かブームになったことはあるが、パナソニックが実施した調査で近年の所有率は約17%にとどまっている。同社によると、ホームベーカリーを購入しない最大の理由は置き場所がないことで、次が製品価格の高さだった。
このような課題を解決し、ホームベーカリーで毎日焼きたてのパンを楽しむために開発されたのが、業界最小サイズのコンパクトベーカリーSD-CB1(以下、CB1)である。本体の幅は18.8cmで、奥行は28.5cn、高さは24.3cmとまさにコンパクトサイズだ。
本体のコンパクトでは基板やシャーシ、本体の脚などの設計変更に加えて、モーターも薄型の扁平型モーターを採用し、試作を重ねて現在の形にたどり着いたという。
基本的にホームベーカリーは1回で1斤のパンをつくる。しかし、CB1でできるパンは約0.6斤。どれくらいの量かというと、5枚切りの食パン3枚分。少人数世帯が1回の朝食で食べ切れるサイズだ。食べきれないために翌日に回すことがなく、毎朝、焼きたてのパンを楽しむことができる。
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●独自開発のプログラムで安定した焼き上がりを実現
人の手による一般的なパンづくりでは、すべての材料を混ぜてこねるストレート法を採用していることが多い。上位機種のビストロSD-MDX4は、先に生地を練ってからイーストを後で投入する改良中麺法と呼ぶ製法を採用しているが、CB1でできるパンはこれとは異なる改良ストレート法でつくられる。
ストレート法と同様にすべての材料をパンケースに投入するが、短時間ねかせて発酵を調節しながら材料と水をなじませる。面倒な手間はなく、小麦粉の量を量る粉軽量カップと砂糖やイースト用のスプーンが付属しているので、計量のためのデジタルスケールがなくてもつくれる。
これまでとは異なる製法に合わせてプログラムも新たに開発した。イーストを最初に入れても過発酵せず、さらにセンサーの応用で気温に合わせてプログラムが可変。1年を通して安定した焼き上がりを実現したという。焼き上がりに要する時間は食パンであるデイリーパンの場合、約3時間だ。
CB1はデイリーパンだけでなく、20メニュー・30種類のメニューを搭載している。水分率が高くもちもちとした高加水パンや米粉パン、全粒粉パンなどのほか、パン生地やピザ生地、ジャム、ガトーショコラなどもつくれる。
CB1で焼き上げたパンの実食では、焼きたて独特のパンの香りとともに外側の耳の部分はカリッと焼け、中はまさにもちもちだった。市販の食パンにはなく、ホームベーカリーでつくった焼きたてのパンだからこその香りと味を楽しむことができた。
食欲が増進する秋。炊いた米が美味しいと食事も楽しくなり、毎朝の焼きたてのパンは日常に新しい楽しみを与えてくれる。また、両製品とも多彩なメニューに対応しているので、いつもとはちょっと違ったタイプの主食をつくってみるとさらに楽しみが増えるだろう。
米とパンという2種類の主食を簡単手軽で、時短なのに美味しい出来上がりに仕上げるパナソニックの炊飯器とホームベーカリーの新製品2モデル。デザイン性や質感、サイズ感も含め、家電量販店などの店頭でチェックしてみよう。