MotoGPインドネシアGPで2位に入ったペドロ・アコスタ(GASGAS・テック3)は、自身の最高峰クラス初優勝に向けて楽観的な見通しを語った。
今季大型新人としてMotoGPクラスにステップアップしてきたアコスタは、開幕からルーキーらしからぬパフォーマンスを見せているが、まだ優勝には手が届いていない。しかし第15戦インドネシアGPでは、優勝まであと一歩のところまで迫った。
決勝レースをフロントロウの3番グリッドからスタートしたアコスタは、序盤からホルヘ・マルティン(プラマック)に次ぐ2番手を走行。3番手以下にもドゥカティ勢が続き激しい順位争いを展開していたが、上位陣で唯一の非ドゥカティ勢であるアコスタは、後続とのマージンを築きながらマルティンに食らいついていった。
最後はやや息切れした感はあったものの、アコスタはマルティンから1.4秒遅れの2位でフィニッシュし、今季4度目の表彰台を獲得した。ミサノで行なわれた直近2レースは転倒に終わり、KTMファクトリーチームのブラッド・ビンダーにランキングでも先行されていたが、今回の2位により再び非ドゥカティ勢最上位(ランキング5番手)に返り咲いた。
今季は残すところ5レース。その見通しについてアコスタは次のように語った。
「安定してトップ5に入れるようになっているから喜ばないとね。ドゥカティを倒すのは簡単ではないんだ」
「でも、僕たちはどんどん近付いている」
来季はサテライトチームのテック3からKTMのファクトリーチームに昇格することになっているアコスタ。彼はチャンピオンシップをリードするマルティンとの距離を縮めるためにリスクを冒すよりも、サバイバルレースの中で安全にチェッカーまでマシンを運ぶことを優先したという。
「僕は木曜から、ここは僕たちとKTMにとって良いトラックだと言ってきた。レースをフィニッシュする必要があったから嬉しい。ミサノでもペースが良く速さがあったけど、どちらもクラッシュしてしまったからね」
「彼を捉えようとしたけど、16周目に隙をつかれてまた突き離されてしまった。だからまた転倒するよりは、2位でゴールした方がいいと考えたんだ」
またアコスタは、チェッカー後にタイヤの内圧規定違反の疑いで調査中であるとされた。しかしその後の検査で、レース中の内圧低下はホイールリムからの空気漏れが原因であることが発覚し、ことなきを得た。