10月7日に72歳の誕生日を迎えるロシアプーチン大統領。ここ数年は健康不安説が囁かれているが、WHOによると22年時点のロシア人の平均寿命は73.2歳。さらにソ連時代から歴代指導者の平均寿命も73.6歳で、すでにほぼ同じ年齢に達していることになる。

 海外では「がんとパーキンソン病を発症」と具体的な病名を報じるメディアもあり、一時心肺停止状態に陥った、複数の影武者が業務を代行などの噂も伝えられている。

「重病説が事実だからなのか加齢による衰えなのかは分かりませんが、顔色は良くないように見えますね。そもそもロシア人男性の平均寿命は68歳。何かしらの健康問題を抱えていてもおかしくありません」(ロシア事情に詳しいジャーナリスト)

 もともとプーチン大統領は酒をあまり飲まず、日々の食事面にもかなり気を使っていることで知られる。また、柔道など複数のスポーツを嗜み、運動中の様子や鍛え抜かれた肉体美を公開したこともあった。だが、現在はそうした健康的な姿とは程遠い。以前とは別人のように表情が乏しく、笑顔を見せることもほとんどない。さらに演説中や会談中の映像を見ると右手で机を掴むことが多く、一説にはパーキンソン病の症状による指先の震えを隠すためとも言われている。

「映像で見るぶんには18年のロシアW杯までは元気だったように思われます。しかし国家元首は激務のうえ、今はウクライナと戦争中。平時よりも心身に疲労がたまっていることは間違いない。病気の身であれば症状が悪化してもおかしくありません」(同)

 気になるのは存命中の2名を除く旧ソ連・ロシアの最高指導者10名中5名が、在任中に病に倒れて亡くなっている点。うちブレジネフアンドロポフチェルネンコの3人は1978~1989年のアフガニスタン侵攻中に立て続けに亡くなっている。

「もちろんプーチン大統領が辞任すれば国内外に大きな混乱を与えることは必至。少なくともウクライナ戦争が終戦しない限り辞任はできないでしょうね」(同)

 旧ソ連時代の多くの指導者たちと同様、のんびりと余生を過ごすことは難しいのかもしれない。

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