TOYOTA GAZOO Racing WRTのヤリ-マティ・ラトバラ代表は、ラリー・チリで圧倒的な勝利を収め、マニュファクチャラーズタイトル争いに復帰できたことはチームにとって「安堵した」だと語った。
トヨタは今月初めのアクロポリス・ラリー・ギリシャで苦戦を強いられ、ヒョンデにトップ3独占を許してしまった。この結果、シーズン残り3戦でヒョンデがマニュファクチャラーズ選手権のリードを35ポイントまで広げ、トヨタのタイトル防衛が難しくなっていた。
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しかしトヨタはチリで完璧な戦いぶりを見せ、カッレ・ロバンペラがチームメイトのエルフィン・エバンスを抑えて1-2フィニッシュを飾った。
2日目にデイリタイアしていたセバスチャン・オジェも日曜日に速さを見せ、日曜日4ステージのタイムでポイントが与えられるスーパーサンデーでもトヨタがトップ3を独占した。
この結果、来月のセントラル・ヨーロピアン・ラリーと日本でのシーズン最終戦を前に、ヒョンデのリードは17ポイントに縮まり、トヨタは4年連続のマニュファクチャラーズタイトル獲得に望みをつないだ。
「チリの前に壊滅的な日曜日を2回経験したことで、かなりのプレッシャーがかかっていた」
そうラトバラ代表は語った。
「しかし今回、チリでラリー(優勝)、スーパー・サンデーとパワーステージで最大ポイントを獲得し、マニュファクチャラーズタイトル争いに復帰することができた」
「まだチャンスがあるということは、我々にとっても、日本側にとっても大きな安心材料だ」
チリでの勝利は、ケニア、ポーランド、ラトビアでの勝利に加えてロバンペラにとって今季4勝目となった。
ロバンペラは金曜日のステージではスピードに苦しんだが、土曜日の午後に濃霧と雨に見舞われたステージでは驚異のスピードを見せトップに躍り出た。
「金曜日はクルマをあまり快適に感じられず、かなり苦戦した。それは常に難しいチャレンジだけど大きなミスもなく走りきり、その後は挽回を図った」
「特にコンディションが難しくなったときには、他と大きなギャップを築くことができた」
「すべてがうまくいって本当に満足しているし、チームにとってもいいポイントになった。僕たちは彼ら(ヒョンデ)にかなり追いついたし、すべてが再びオープンになった」
この大勝利には、トヨタの豊田章男会長も祝福のコメントを寄せた。
「チームのみんな、1戦で獲れる最大ポイントの55得点をありがとう! みんな最高! フィンランド、ギリシャと辛い結果が続いて、みんなも本当に苦しかったと思います。腐らずに改善を続けてきてくれた全員の努力が結果に表れて本当に良かった! 追う立場で迎える終盤戦をみんなで楽しもう! ラリージャパンが本当に楽しみです!」
一戦で35ポイントのギャップを半分にしたトヨタ。次戦のセントラル・ヨーロッパ・ラリーでさらに差を縮め、ホームの最終戦ラリー・ジャパンでタイトル防衛を狙うことになる。