ロウが現地時間9月30日、インディアナ州エバンスビルで行われ、世界ヘビー級王者・グンターがサミ・ゼインの挑戦をようやく受諾。次週、両者による王座戦が実現することになった。
ゼインは4・6『レッスルマニア』で1年10ヵ月にわたる長期政権を樹立していたグンターを破ってIC王座4度目の戴冠を果たした。8・3『サマースラム』でブロン・ブレイカーに敗れ、陥落となったものの、世界ヘビー級王座に照準。挑戦アピールを繰り返してきたが、王者・グンターはことごとく拒否した。
この日、リングに登場したグンターは「世界ヘビー級王者の人生は最高だな。トップの座、大金、豪華な生活…」と切り出すと、「だが、一つ気に食わないことがある。サミ・ゼインが付きまとってくることだ。毎週毎週、煩わしいんだ」と吐き捨てた。
するとゼインが現れ、「俺が毎週毎週、煩わしかったら、簡単に解決する方法が一つあるぞ。いい加減に受けたらどうだ? 俺と世界ヘビー級王座をかけて戦え」と改めて要求。「でも受けないんだろ? みんなの前で俺とやらない理由を言ってくれよ」と迫った。グンターは「お前と俺では格が違うんだ」と上から目線だが、ゼインは「格が違う? だったら何でレッスルマニアでは俺が勝ったんだ? 格下だったはずのこの俺がだ。それが引っかかってるんだろ? また負けると思ってるんだろ?」と指摘した。
痛いところを突かれたグンターは「IC王座戴冠中、数々の偉業を成し遂げた俺がお前みたいなヤツに負けたことが俺のキャリア最大の恥なんだ」と返答。レッスルマニアの試合後、観戦に訪れていた父親から「サミ・ゼインとかいうクズに息子が負けてしまった」と言われたというグンターは「お前は理解できないだろ? お前の家族は負ける姿に慣れているからな。お前は家族に期待されていない。だが俺は家族の期待にすべて応えないといけない。俺はお前が一生かかってもなれない世界ヘビー級王者なんだ」とゼインを見下した。
だが、ゼインは口撃の手を緩めない。「俺は家族の前で何回も負けている。だが、そのたびに俺は立ち上がり、前に進んだ」と反論すると、「だが、お前はどうだ? 負けたあとリマッチを要求したか? してないよな。逃げ出して何ヵ月もロウを休んだよな? 顔を見せるのが怖かったんだろ? パパの言葉で負け犬になってしまったんだもんな」と続けた。
侮辱されてグンターの堪忍袋の緒が切れた。ゼインにラリアットを叩き込んだ。ゼインもコーナーへのエクスプロイダーで応戦するものの、ヘルヴァキックを狙って突っ込んだところをキャッチしたグンターはスリーパーで絞め上げ、パワーボムで豪快に叩きつけた。そして「そんなにこれが欲しいのか? やってやるよ」とようやく受諾。両者による世界ヘビー戦がかつて世界最高峰NWAの総本山と称されたミズーリ州セントルイスで行われる次週のロウで実現することになった。
今回のロウの模様は日本国内ではABEMAにて放映された。