【MotoGP】バスティアニーニ、転倒で表彰台チャンス失うも悔い無し「優勝争いが目標だったから満足」|インドネシアGP

 MotoGP第15戦インドネシアGPの決勝でエネア・バスティアニーニ(ドゥカティ)は、転倒によるリタイアに終わってしまった。表彰台のチャンスを逃したものの、彼は今季残りのレースに向け前を向いてる。

 バスティアニーニはインドネシアGPの予選では5番グリッドを確保。スタートも上手く決め、一時は2番手を走った。

 その後バスティアニーニはフランコ・モルビデリ(プラマック)を相手に3番手争いを展開。表彰台の一席を争っていた。

 しかしレース終盤の21周目、バスティアニーニはターン1で転倒してしまいリタイア。3番手に上がったところだったが、表彰台のチャンスを掴みきれなかった。

「コーナーに少しスピードが乗りすぎた状態で入ってしまったんだ」と、バスティアニーニは転倒時の状況を説明した。

「今回の僕の目標は、勝利を狙っていくことだったけど、他のライダーの後ろで序盤にロスしてしまって、前のライバルに追いつくには既にタイミングが遅かったんだ」

 ただバスティアニーニは、2番手を走っていたペドロ・アコスタ(GASGAS)を捕まえることもできたはずだと考えている。

「(優勝したプラマックのホルヘ)マルティンを捕まえられたかどうかは分からない。でもアコスタは捕まえられただろうと思っている」

「モルビデリを追い抜くのにかなり時間を使ってしまったからね。彼を数周早く追い抜いていたら、優勝争いをすることも可能だったかもしれない」

「フランコはとても速かった。彼の走りは僕と違いが大きくて、いくつかの場所では彼に追いつくのも難しかったんだ。ここは追い抜くのが難しいコースでもあるから、トライしてみても多くの時間を失ってしまった。ただ最終的には時間はロスしたけど追い抜くことができた」

 インドネシアGPで転倒リタイアに終わったことで、バスティアニーニの今シーズンのタイトル獲得の可能性は、より小さいものになった。ランキング首位のマルティンとは75ポイント差に広がっており、数字上の可能性はあるものの、実際には厳しい状況だ。

 しかしバスティアニーニはチャンスがある限りは戦い続けると、タイトル奪取を諦めずに目指していく姿勢を見せた。

「バイバイとは言わない。チャンスがある限り、僕は戦い続けるよ。今はちょっと遠ざかったけどね」

「ただ今回のレース前の目標は、優勝と表彰台を争うことだったから、上位に近づくことができてとても満足している。ただ良い形で終えることはできなかった」