マクラーレンの“最新秘蔵っ子”ウゴチュクがFIA F3にステップアップ。名門プレマ「彼には非常に高い潜在能力がある」

 プレマ・レーシングは、2025年のFIA F3でマクラーレンの育成ドライバーであるウーゴ・ウゴチュクを起用することを明らかにした。

 来季のF3参戦ドライバーが発表されるのは、ウゴチュクで3人目だ。元F1ドライバーのアレクサンダー・ヴルツの息子チャーリー・ブルツがトライデントから、マリ・ボーヤがカンポスから参戦することが既にアナウンスされている。

 今季のプレマはガブリエレ・ミニ、アービッド・リンブラッド、ディノ・ベガノビッチがランキング上位に入ったため、来季はラインアップを一新しそう。その新たなラインアップのひとりとして走ることになるのが、現在17歳のアメリカ人ドライバーであるウゴチュクだ。

 ウゴチュクはカート時代の2021年にマクラーレン育成の一員に加わると、2022年から4輪レースにステップアップ。昨年はイタリアF4でランキング2位、ユーロ4でチャンピオンに輝くなど好成績を挙げ、今年はフォーミュラ・リージョナル・ヨーロッパ選手権に参戦してランキング14番手となっている。なお、いずれもプレマから参戦した。

 F3参戦に際し、ウゴチュクは次のようにコメントした。

「2025年のFIA F3選手権にプレマから参戦することを発表できて本当にうれしい」

「ここのみんなと一緒に仕事をするのは特別なことで、連携も抜群だし、サーキットの中でも外でも本当に楽しく仕事ができる。僕たちはこれまで2シーズンともにポジティブな結果を残してきたし、それをさらに発展させることを楽しみにしている。良いシーズンになるはずだ」

 ウゴチュクのF3マシンでの経験は、ローディンから参加したポストシーズンテストのみ。しかし来季のF3はニューマシンに移行するため、その他の経験豊富なドライバーたちと比べてのハンディキャップもやや小さくなると言える。

「この2年間、ウーゴとはF4からフォーミュラ・リージョナルまで共に仕事をしてきた。彼には非常に高い潜在能力があると思っている」

 そう語るのは、プレマのチーム代表であるレネ・ロジンだ。

「彼はアプローチやドライビングスタイルの面で、来年のFIA F3にぴったりだと確信している。我々はすぐに準備を開始し、彼が新シリーズにスムーズかつ上手く移行できるようサポートする。今後が楽しみだ」

 今季はマクラーレン育成から3人のドライバーがF1直下のフィーダーシリーズに参戦している。FIA F2ではガブリエル・ボルトレトが選手権リーダーに名を連ねており、アレックス・ダンとマルティニウス・ステンショーンはF3を戦っているが、彼らの来季の計画はまだ明らかにされていない。