インディカー初テスト終えたチャドウィック、将来的な参戦に現実味を感じるも「残っている来年のシートは少ないから……」

 ウイリアムズ育成ドライバーであるジェイミー・チャドウィックは、バーバー・モータースポーツパークでインディカーを初テスト。霧に覆われたコンディションの中、87周を走行した。

 今季はインディカー・シリーズ直下のインディNXTで1勝を挙げ、ランキング7位となったチャドウィック。同シリーズで所属していたアンドレッティ・グローバルからインディカーテストに参加する機会を得た形だ。

 motorsport.comに対して、初めてのインディカーは全体的にポジティブな印象ながら、パワステ非搭載のハイパワーマシンということもあり肉体的には予想以上に厳しかったと振り返ったチャドウィック。さらに次のように語った。

「個人的には、とてもうまくいったと思っています」

「ステアリング操作がかなり大変に感じられたことは残念でしたが、バーバーで想定される最悪のシナリオとして、こういったことになる可能性があることも分かっていました。ただそれと同時に、自分が取り組むべきことが分かったことはポジティブでしたね」

「それ以外で言うと、チームと協力してマシンに慣れ、インディカーのことをまた少し理解することができたという点では、すべてがうまくいったと思いますし、本当に満足しています」

 彼女はさらにこう続ける。

「(ステアリング操作が)厳しくヘビーなものだとは予想していたのですが、予想以上でした。もちろんできる限りの準備はしてきたのですが、何が必要か分かったので、あとはそのレベルになるまで頑張るのみですね」

「そういう意味では、徹底的に取り組まないといけません。できる限り強くなることが重要です」

 これまでインディNXTで2シーズンを戦ってきたチャドウィックは、インディカー・シリーズへのステップアップを熱望していることを隠していない。ただ来季に向けた空きシートも少なくなりつつある中で、アンドレッティはインディカーでの3席がコルトン・ハータ、カイル・カークウッド、マーカス・エリクソンによって埋まっている状況。チャドウィックは他チームからの参戦を模索しないといけない。

 彼女はインディNXTで3シーズン目を戦う可能性を完全には否定していないものの、こうも述べている。

「その(インディカー参戦の)可能性は現実的にあると思っていますが、現時点ではそれ以上は言えません。インディカーは今のところ残っているシートが少ないので、簡単ではありません」

「当然、色々な要素が関わってきます。ここ2年はアンドレッティに所属していますし、テストもアンドレッティから参加させてもらったので、このファミリー、この環境に残るチャンスがあればと思っています。彼らは私の成長、そして次のレベルへのステップに大きな貢献をしてくれましたが、(インディカーの)3つのシートには3人のドライバーがそれぞれ決まっています」

「現実的には、何が起きるかについてはまだ宙ぶらりんな状態だと思います。でもインディカーが私の目標であり、やりたいことであるというのは間違いありません」

「それがいつになるのか、どういう形になるのかは分かりません。ただそれが目標なのは確かですし、特に今回のテストを経て私は自分の目指したい方向性に集中しています」