レッドブルは、女性ドライバーを育成するためのプログラムである”レッドブル・アカデミー・プログラム”について、フォード・モーター・カンパニーとの契約を延長することを発表。2025年も、フォードが同プログラムのタイトル・パートナーを務めることになった。またこれに伴い、現在はハースからF1アカデミーを戦うアメリカ人ドライバー、クロエ・チェンバースがレッドブルに加入することになった。
レッドブル・アカデミー・プログラムは、2023年からスタートした女性ドライバーだけで争われるシリーズ”F1アカデミー”に参戦するドライバーたちのためプログラム。このF1アカデミーは2024年からはF1と併催されるようになったこともあり、注目度が高まっている。
レッドブルはこのプログラムのタイトルパートナーとして、2026年に向けてレッドブル・パワートレインズで共にF1パワーユニット開発を手掛けるフォードと手を組んでいたが、この契約が延長。2025年シーズンも、フォードがタイトルパートナーを務めるという。
そしてドライバーには、前述の通りフォードと同じアメリカ出身のチェンバースを起用することも決定。リリースでは”アメリカ同盟を結成！”と謳われている。マシンやドライバースーツ、アパレルなどには、フォードのブランド名が大きく入れられるという。
チェンバースは既にシングルシーターで豊富な経験を持っており、アメリカF4やWシリーズ、そしてF1アカデミーに参戦済み。ただF1アカデミーには最大2年間しか参戦することができないため、チェンバースにとっては2025年が同シリーズに参戦する最後の1年ということになる。
「レッドブル・アカデミー・プログラムのタイトルスポンサーとして、フォードとのパートナーシップを継続することは非常にエキサイティングなことであり、モータースポーツへの女性の参加に対する、フォードnの取り組みをさらに強化するものだ」
レッドブル・レーシングのCEO兼チーム代表であるクリスチャン・ホーナーはそう語る。
「チームの全員が、クロエをレッドブル・ファミリーに迎え入れることを楽しみにしている。彼女は2025年のF1アカデミーのラインアップの重要な一員だ。そして以前からフォードと関係があったというアメリカ人ドライバーを迎えることは、フォードとのパートナーシップにおけるエキサイティングな進歩を示している」
「レッドブルとフォードは、共通の価値観を共有し、若手や新進気鋭の才能にさらなるチャンスを提供することで一致団結している。2025年、クロエがレッドブル・フォードのカラーリングをまとったマシンでコースを走ってくれるのが待ちきれない」
なおフォードはFIAなどと連携して、コース内外問わず、モータースポーツ業界においてもっと女性が活躍することができる環境を整えるための方法を見つけようとしている。その一環としてチェンバースは、今週末に開催されるSROインディアナポリス8時間レースと併催されるIMSAマスタングチャレンジ2024の最終ラウンドに参戦することになっている。
フォード・パフォーマンス・モータースポーツのグローバルディレクターであるマーク・ラッシュブルックも、次のように語った。
「レッドブル・フォード・アカデミー・プログラムに加わるクロエを、フォードファミリーに迎えることができ、とても嬉しい。クロエは本物の才能があるだけでなく、さまざまなシリーズでレースができる能力も持っている。彼女がダークホースRでマスタング・チャレンジに出場するのを見るのは、本当に素晴らしいことだ」
「象徴的なアメリカのブランドを代表するアメリカ人ドライバーを迎えることは、我々にとって完璧なシナリオだ。そして2025年に起きる全てのことに興奮している」
「このパートナーシップは、現在多くのレースシリーズに参戦するレッドブルとの大規模な提携の一部でもあり、我々のパートナーシップはますます強固になっている」
まだハースのドライバーとしてF1アカデミーに参戦中のチェンバースも、レッドブル・フォード入り決定に際し、次のようにコメントした。
「レッドブル・フォード・アカデミー・プログラムでドライバーを務めることを、とても嬉しく思っています。アメリカ人ドライバーとして、フォードのようなアメリカを象徴する自動車会社とチームを組めるのは、とても名誉なことです。そしてレッドブル・フォード・アカデミー・プログラムと連携して、このスポーツにおける女性の存在を向上させることに引き続き取り組めるのは光栄で、モータースポーツにおける私自身のキャリアの目標を達成するためのサポートに感謝しています」
「今週、フォード・マスタング・チャレンジに参加できること、そしてF1アカデミー以外でレースをする機会が増えることに興奮しています。今年の残りの期間は、ハースでパフォーマンスを発揮することに集中しますが、2025年からレッドブルで次の1ページが始まるのを楽しみにしています」
