【MotoGP】ヤマハのエンジンV4化計画、もし“知らなくても”クアルタラロ「契約延長していた」実際は決断前に把握

 ファビオ・クアルタラロは最近公になったMotoGPエンジンのV4化計画が無かったとしても、ヤマハと契約延長していただろうと語った。

 MotoGPには現在5メーカーが参戦しているが、ホンダ、ドゥカティ、KTMそしてアプリリアはV4エンジンを採用……ヤマハだけが直列4気筒のエンジンを使用している。

 そうした状況の中、ヤマハもV4化に踏み切るのではないかという噂は以前からくすぶっていた。そしてエミリア・ロマーニャGPを前に、ヤマハのマネージングディレクターを務めるリン・ジャービスが、V4エンジンの開発に取り組んでいることを認めるに至った。

 ヤマハのエースであるクアルタラロは今年4月に2年契約を延長したばかりだ。彼は当時からヤマハのマル秘プロジェクトの存在を匂わせていて、それが契約延長を決めた要素のひとつだと語っていた。

 そしてV4エンジン化の計画が明かされたわけだが、クアルタラロはこの計画が無くとも、ヤマハにとどまっていただろうと語っている。

 内情をいつから知っていたのかと聴かれたクアルタラロは、「V4エンジンの件については、今年の初めから知っていたんだ。だから何ヵ月も前からだね」と語った。

 そしてV4計画が知らなくてもチームと契約延長を決めていたかと問われると、クアルタラロは簡潔に「イエスだ」と答えた。

 なおジャービスはV4化の計画を認めた当時、次のようにコメントしている。

「スズキがMotoGPに参戦してきたときは、直列4気筒を使用しているメーカーは2社あった。言うまでもないが他のメーカーはV4だ」

「近年、このスポーツではとても多くの技術開発が見られてきたが、スズキは撤退してしまった。そして、我々は直列4気筒を使用する唯一のメーカーとなった」

「直列4気筒に関する我々の見解だが、開発と改善の余地は依然として十分にあると思っている」

「しかしライバル全員がV4を走らせていて、2027年の新レギュレーションを見据えると、直列4気筒と比較したV4のポテンシャルを深く理解することが我々にとって重要なんだ」

「そうした点に基づき、しばらく前に我々はこのプロジェクトをスタートさせることを決めた」