アプリリアは今季のMotoGPで序盤こそ好調だったものの、トップ争いに加わることができないレースも続いた。これについてライダーのマーベリック・ビニャーレスは技術的な問題が原因だと考えている。
今週末モビリティリゾートもてぎで開催される日本GPに向けて、これまでと同様に強い自信を持っていると語るビニャーレス。その理由はここ数戦、調子が改善傾向にあることも関係しているが、主にチームの苦戦がライダーのせいではないと考えているからだ。
4月のアメリカGPでは圧勝劇を見せたビニャーレス。しかしMotoGPがヨーロッパラウンドに突入して以降は、チームメイトのアレイシ・エスパルガロ同様アプリリア勢は苦戦。この第3戦以降は、どちらのライダーも決勝レースで表彰台を獲得できていない。
しかし、ここ2戦でビニャーレスは復調を見せ、エミリア・ロマーニャGPとインドネシアGPの両決勝レースで6位入賞を果たした。
そしてビニャーレスは日本GPを前に、アプリリアの調子の落ち込みは、ライダーよりもむしろ、マシンの技術的な停滞によるモノだと指摘した。
「足かせになっているのが、ライダーの問題ではなく技術的な問題であれば、自信は失われない」とビニャーレスは言う。
「ライディングに関しては、自分のパフォーマンスにとても満足している。優勝したオースティンの時よりも良いライディングができている」
またビニャーレスは、今季のRS-GPが開幕当初から変わっていないと語った。
「僕らはブレーキングにかなり注力している。バイクは開幕当初と同じだ」とビニャーレスは言う。
「バイクを改善するためにフォーカスしたポイントが適切ではなかったのかもしれない。新パーツを大量に投入したけど、上手くいかなかった。空力の面では、アプリリアはグラウンドエフェクトを生んだサイドフェアリングを投入した2022年と同じ飛躍を期待していた。でも実現しなかったんだ」
しかしビニャーレスは日本GPに向けて、予選パフォーマンスの改善に照準を合わせることがより良い結果を引き出すと考えている。
「この2戦の進歩を続けたい。全てが予選にかかっていることは分かっている。ファステストラップを出すために全力を尽くさなければならない」