“やりたいことをやる”タイミングの見極め方
──森本さんのようにやりたいことができたとき、どうしたら一歩踏み出せるようになるんでしょうか?
今は昔に比べて、転職も副業も起業もやりやすくなったので、やりたいことがあるならぜひチャレンジしてみてほしい!
それでも躊躇する理由があるなら、そもそも今の生活に満足している可能性もありますよ。たとえば、「家族がいるから簡単に仕事を変えられない」と思うのなら、すでに大切な家族と一緒に暮らせていて、一つゴールが叶っているということ。いわゆる “シーズン2”の状態なんです。
──シーズン2?
たとえば、ディズニープリンセスのシーズン1では、「王子様と結婚する夢を叶えたい」などの夢を叶えるために、プリンセスはものすごい努力をしますよね。足を手に入れるために声を捨てるとか、とんでもないですよね(笑)。一方で、シーズン2は、死ぬ物狂いで努力して、夢を叶えたあとの世界です。だから、ものすごくつまんないんです。
──つまらない?
大きな夢が叶っているからこそ、悩みがちっぽけなんですよ。「着ていくドレス、どうしよう?」とか。あんなに苦しい思いをして手に入れた幸せなのに、シーズン2は別にキラキラしていないんですよね。
これは私たちの人生もまったく同じこと。今モヤモヤしている人は、見方によっては人生のシーズン2なんですよ。大好きな人と結婚できたとか、安定した仕事に就けたとか、週末に旅行するお金を稼げているとか、夢が叶ったあとの人生だから、なんとなく刺激が物足りないだけなのかもしれません。
──なるほど。満たされているがゆえのモヤモヤである可能性があるんですね。
そうですね。モヤモヤしている人は、まず自分の持っているものを数えてみてください。それが大事で手放せないものだから、やりたいことができないと思っているのなら、今は人生のシーズン2なんですよ。未知のものにチャレンジするのではなく、今あるものを大切にするのも素敵な選択なんじゃないかな。
逆に、「いや、私はまだシーズン1だ!」と思うなら、今が行動するときなのだと思います。私にとってはChaptersがシーズン1だったから、それはもうがむしゃらに動きましたね(笑)。
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人生は一度きり。でも、小説ならいろんな人生を経験できる
──最後に、森本さんのシーズン1のゴールだった、Chaptersについて教えてください。
Chaptersは、2024年6月で4年目を迎えました。私を含めたChaptersのスタッフや、書店員が選んだ本を毎月3冊紹介し、ユーザーはその中から気になる1冊を選ぶ。そして、同じ本を選んだ異性とマッチングするオンラインサービスです。
今年の4月には、リアル店舗「チャイと選書 Chapters bookstore」もオープン。お客さまの話を直接伺いながらおすすめの小説を紹介したり、オフラインのマッチングイベントを行ったりもしています。
今年4月にオープンしたばかりの、チャイティーを片手に読書ができるChaptersのリアル店舗「チャイと選書 Chapters bookstore」
人の人生は一回きりですが、小説の中ならいろんな人の人生を疑似体験できます。でも、コスパ・タイパを重視する今、若い人たちの小説離れはどんどん進んでいる。Chaptersでは、そんな「小説なんて読まないよ」という人にこそ利用してほしいですね。
もし、私のインタビューを読んで「この人の考え方や生き方、何かいいな」と思ってくれたのなら、それは私がこれまでたくさんの小説を読んできたから。自分の人生だけでなく、数え切れないほどたくさんの人生を追わせてもらっているからだと思います。
Chaptersで取り扱っている本は、どれも誰かの人生を変えた一冊です。現状になんとなくモヤモヤしている人、変わりたい人は、騙されたと思ってChaptersおすすめの小説を手にとってみてください!
(文:仲奈々 編集・写真:いしかわゆき)