アプリリアのテクニカルディレクター、アルベシアーノがホンダへ移籍。一方アプリリアには元KTMのステルラッキーニ加入

 HRC(ホンダ・レーシング)は、アプリリアのテクニカルディレクターを務めてきたロマーノ・アルベシアーノの獲得を発表。来季からテクニカルディレクターとして、HRCのMotoGPプロジェクト及びホンダRC213Vの開発を率いることになるという。またアプリリアは、アルベシアーノの後任として、元KTMのファビアーノ・ステラッキーニをテクニカルディレクターとして起用することを明らかにした。

 これまでHRCでテクニカルマネージャーを務めてきた河内健が、テストチームに移動したことが3日(木)に報じられ、その後任にはHRCでMoto3マシンの開発などを手掛けてきた川瀬幹彦が就くのではないかと見られていた。

 翌金曜日になってHRCは、アルベシアーノを獲得しテクニカルディレクターとして起用することを正式に発表した。

 なお河内の職位であるテクニカルマネージャーと、今回アルベシアーノが就任すると明かされたテクニカルディレクターでは、組織的にはテクニカルディレクターの方が上位になるとホンダは説明する。そのため、テストチームへと異動となったとみられている河内の後任については、今後別途発表される可能性がある。

 アルベシアーノは11年間アプリリアに在籍し、テクニカルディレクターを務めてきた。しかし今シーズン限りでアプリリアを離脱。2025年の初頭から、HRCでの仕事をスタートすることになるという。

 一方アプリリアは、アルベシアーノの後任として、KTMのテクニカルディレクターを務めた経験を持つ、ステラッキーニを起用することになった。ステラッキーニは今シーズン終了直後の11月18日から、チームに合流することになるという。



 アプリリアのスポーティングディレクターであるマッシモ・リヴォラは、この人事変更について次のようにコメントした。

「とても嬉しく、楽しみにしている。自分自身、自分の会社、そして自分のチームの人たちを信じる必要がある。ひとりで会社を変えることはできない。会社は、個人よりも大きな存在なのだ」

「アプリリアは後退するのではなく、前に進む。そしてこの変更とふたりの新しいライダー(ホルヘ・マルティンとマルコ・ベッツェッキ)によって、前に進み続けられることを願っている」