今季限りで退任することになった、阪神タイガースの岡田彰布監督。巨人が4年ぶりのリーグ優勝を決めた9月28日以降、球団との話し合いの場がもたれ結論を出したという。

「連覇を目指した阪神はレギュラーシーズン2位に終わりましたが、主催ゲームの観客動員は5年ぶりに300万人を突破し全て満員。これは岡田監督の人気のおかげと言っても過言ではなく、フロントも大満足でした」(夕刊紙記者)


 そんな岡田監督は昨年、08年以来2度目となる阪神の監督に就任したわけだが、「その直前まで平田勝男ヘッドが監督として内定していました」(阪神担当記者)。それが急転、岡田監督が誕生したのは、阪急阪神ホールディングスの角和夫会長の“後ろ盾”という強力なアシストがあったからだ。

「06年に阪急・阪神の経営統合が決定。タイガースは阪急阪神ホールディングスの傘下企業になった。そんな中、昨年の岡田監督の就任は阪急側が初めて口出しをした監督人事。岡田監督の退任で、今度は再び阪神側が監督人事を担当することになりました」(阪神担当記者)

 岡田監督は現役時代から阪神フロントとの相性がよろしくない。

「現役時代の1993年オフ、岡田監督はオリックスへトレードに出されることが決まった際、阪神の生え抜きで中心選手だった本人が知るよりも早く、その情報がマスコミに流れた。『俺の体にはタイガースの血が流れている』と言うぐらいの岡田監督ですが、これにより球団に対し不信感を抱くようになったんです。そんなモヤモヤな関係は今も継続中ですよ」(夕刊紙記者)

 次期監督には、藤川球児氏など若手OBに白羽の矢が立っているという。10月3日、阪神はリーグ最終戦となったDeNA戦(横浜)で勝利したものの、岡田監督は試合後の取材を拒否。その胸中は果てして…。

小田龍司

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