ペドロ・アルモドバルの最新作も!第37回東京国際映画祭でスペイン&ラテンアメリカの話題作を特集

10月28日(月)から11月6日(水)に開催される第37回東京国際映画祭のワールド・フォーカス部門において、「第21回ラテンビート映画祭 IN TIFF」と題し、スペインやラテンアメリカの最新話題作6本が上映されることが決定。ペドロ・アルモドバル監督の最新作など映画ファン必見の注目作がラインナップされている。

上映作品には、つい先日開催された第81回ヴェネチア国際映画祭で金獅子賞を受賞したアルモドバルの監督作で、ティルダ・スウィントンとジュリアン・ムーアが共演を果たした『ザ・ルーム・ネクスト・ドア(原題)』(24)や、同じく今年のヴェネチア国際映画祭コンペティション部門で上映され、第72回サン・セバスティアン国際映画祭でオリゾンテス・ラテン映画賞を受賞した、輝かしい戦績を誇りつつも生活面では破綻しているジョッキーがこれまでの人生から自由になろうともがく姿をブラックユーモアとともに描いた『キル・ザ・ジョッキー』(24)。第74回ベルリン国際映画祭で最優秀監督賞(銀熊賞)を受賞した、コロンビアの麻薬王エスコバルが私設動物園に収容するためにアフリカのカバの捕獲を命じたという事実の顛末をカバの視点から描いた奇想天外な作品『ぺぺ』(24)、2022年の東京国際映画祭で東京グランプリ、最優秀監督賞、最優秀男優賞の3冠を受賞した『ザ・ビースト』の脚本家が脚本を手がけ、第37回のサン・セバスティアン国際映画祭で最優秀監督賞を受賞した、3人の女性がそれぞれ経験するおぞましい出来事を描いたホラー『叫び』(24)など、国際映画祭で高く評価された作品が揃う。

また、ドキュメンタリー映画としては、第72回サン・セバスティアン国際映画祭で最優秀作品賞を受賞した、『パシフィクション』(22)に次ぐアルベルト・セラ監督の新作で人気闘牛士たちの日常を追った『孤独の午後』(24)と、第81回ヴェネチア国際映画祭クラシック部門で最優秀ドキュメンタリー賞を受賞した、スティーヴン・キングや三池崇史らが出演してホラー映画の傑作『悪魔のいけにえ』(74)が後世に与えた影響を探る『チェイン・リアクションズ』(24)の2本を上映する。

「第21回ラテンビート映画祭 IN TIFF」のチケットは10月19日(土)13時から販売開始予定。多様なジャンルの話題作が楽しめる機会なのでぜひチェックしてみてほしい。

■<コメント>

●アルベルト・カレロ・ルゴ(ラテンビート映画祭プロデューサー/プログラミング・ディレクター)
「第21回を迎える今回は、より多くの作品を上映します。麻薬密売、トランスセクシュアリティ、政治など、これまでのLBFFでも扱ってきた様々なテーマを取り上げました。動物を主役にした作品や、 ホラー作品にも注目です。ぜひ観客のみなさんに、映画館で楽しんでいただければ幸いです」

文/平尾嘉浩