『THE GATE OF VICTORY 2024』後楽園ホール(2024年10月4日)
復活!このまま市川暴走十番勝負・第3戦 ○望月成晃vsこのまま市川×
年内引退を控える市川が望月との最終決着戦に敗戦。この日来場した拳王と十番勝負・第4戦として急きょ対戦し、12・17後楽園大会での引退試合では新日本社長・棚橋弘至との最初で最後の対決が実現することになった。
年内引退を表明した市川は12・17後楽園大会で引退試合を行うことになった。この日は「復活!このまま市川暴走十番勝負」第3戦として、望月との“最終決着戦”に臨んだ。
試合前、市川が「まだお前に勝ってないんだよ。だからな、今日は俺に有利な試合でやらせてらうからな。2カウントルールだ」と要求。望月は「じゃあいいよ。後楽園久しぶりだな。その代わり俺が秒殺したら再試合なしだ」と条件付きで受けて立った。
開始早々、市川はスクールボーイなど丸め込みを連発。ことごとく1カウントで返した望月がジャンピングフロントハイキックを見舞っても、市川は2カウントで返して沸かせる。フライングヘッドシザースで望月を場外に吹き飛ばしたが、コーナー最上段からのプランチャは自爆に終わった。
ならばと市川はロープ渡りを披露したものの、望月が手を放して急所をトップロープに痛打してしまう。それでもローキック合戦で渡り合ってみせたが、ボディスラムを狙うと自らの腰にダメージ。すかさず望月が腰にエルボーを打ち込むと、大ブーイングが起こった。
粘る市川はカンチョー攻撃で望月をもん絶させたが、その勢いで望月がカンチョー状態で八木レフェリーに激突。市川がラ・マヒストラルで丸め込んだものの、幻の2カウントに終わってしまう。それでも丸め込み合戦で二転三転を繰り返したたが、ブレーンバスターは腰の痛みで持ち上がらず。それでもイナバウアージャーマンを決めた市川だったが、望月は1カウントでキックアウト。逆片エビ固めで絞め上げて市川をギブアップさせた。
市川が望月との最終決着戦で奮闘したものの敗戦。試合後、望月が「この前調べたらな、今日でシングル82戦目だったよ。たぶん俺のキャリアの中で勝ち星数だいぶ貢献してくれてありがとう」と感謝した。マイクを渡された市川は「皆さんに支えられて今までやってきましたけど、ちょっと僕も体のこと考えて引退させてもらおうと決意しました」と後楽園のファンにも引退を報告。「12月までまだ僕もちょこちょこと試合させてもらいますので、また後楽園大会もありますし、次回もまたお越しください。皆さん、今日はありがとうございます」と感謝とともに呼びかけた。
そしてこの日、NOAHの拳王が来場し、ドリームゲート王者・YAMATOへの挑戦を決定。そこに市川が現れ、「大物ぶってドリームゲートに挑戦するんだったら、その前に俺を倒してから行けよ」と要求し、十番勝負第4戦として緊急対決。秒殺負けに終わった市川だったが、大会の最後にサプライズが待っていた。
特設ビジョンに新日本・棚橋が登場。「このまま市川選手の引退試合の相手を務めさせていただきます」と宣言したのだ。「これまで一度も絡むことはありませんでしたが、同じ岐阜県出身ということで、市川選手が数々の大物レスラーと試合してきたのはもちろん知っておりました」という棚橋は「12月17日、DRAGONGATE後楽園ホール大会でこのまま市川選手の引退試合、最後の花道、しっかりと華を添えさせていただきます」と宣言した。
これまで幾多の大物との対戦を実現させてきた市川。現役最後の試合で現代の日本マット界における最大の大物と戦い、リングを去ることになった。